印紙税がかかる、かからないの判断

契約書や覚書に印紙税がかかるのかどうかは、その契約書や覚書の全体を一つとして判断するのみではなく、その契約書に記載されている個々の内容についても判断することになります。

単に契約書や覚書のタイトルによるのでなく、その契約書や覚書の中に記載された内容により判断します。

機器の売買契約書を例にあげます。その中に以下のような内容が記載されているとします。

売買契約書

1条 甲は、乙に機器を販売する。

2条 乙は、機器の売買代金として金1000万円を支払う。

3条 甲は、乙から機器の保守点検を1年間金50万円で請け負う。

(以下、略)

この売買契約書の中には、機器の売買にくわえ、その保守点検が記載されていることになります。

機器の売買に関する記載は、課税事項に該当しません。機器の売買のみを定める契約書であるなら、不課税文書となります。

しかし、この例では、「 機器の保守点検を50万円で請け負う 」と記載されているため、第2号文書である「請負に関する契約書」となり、課税文書となります。

したがって、この契約書は、第2号文書の「請負に関する契約書」で記載金額50万円ですので、印紙額200円が必要となります。

(印紙税法第2条、印紙税法別表第1の課税物件表)