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今回は、Signature(署名欄)について解説します。
英文契約書は、End of operative provisions (後文)の文言の後、英文契約書のSignature(署名欄)にサインすることで完結します。
なお、Signature(署名欄)やEnd of operative provisions (後文)を含め、英文契約書の全体の構成がどのようになっているのかについては、
英文契約書の構成(structure of contract )
をご覧ください。
(目次)
1)署名欄の一般的なフォーマット
2)署名欄への記入方法
3)署名欄の日付について
4)各ベージへのイニシアルサインについて
1)署名欄の一般的なフォーマット :
英文契約書のSignature(署名欄)は、以下のように表記されます。
(紙面の都合により、双方の当事者の会社名を縦に並べてますが、もちろん、横に並べても、どちらでも構いません)
XX Corporation
By:
Name:
Title:
Date:
YY Co., Ltd.
By:
Name:
Title:
Date:
(訳):
XX コーポレーション
署名:
氏名:
役職:
日付:
YY 株式会社
2)署名欄への記入方法
署名欄にどのように記入するのかについて解説します。
① By :
Byとは署名、つまりサインを意味します。
By(署名): の部分は、
Signature :
Signed by :
という表記になっていることもあります。
By(署名): の下線部の上に、双方の契約当事者の代表者がサインします。
サインは、本人確認が目的であるため、英語の代わりに、漢字で書いても構いません。
② Name:
Name(氏名): の欄は、第三者が見て分かるように、
名前、姓の順番で、ローマ字の活字体
ではっきりと記入します。
たとえば、Taro Satoというようにです。
③ Title:
Title(肩書)は、Name(氏名)と同様に、ローマ字の活字体で記入します。
たとえば、社長ならPresidentとか、取締役ならManaging Directorいうようにです。
④ Date:
Date(日付)は、
アメリカ英語であれば、
月/日/年の順番(例:Nov/8/2019またはNov 8, 2019 )、
イギリス英語なら、
日/月/年の順番(例:8/Nov/2019または8 Nov, 2019 )
というように記入します。
Signature(署名欄)のDate(日付)の年・月・日の順番は、アメリカ英語、イギリス英語のどちらのやり方でも構いません。
自社が後で署名する場合は、相手当事者が記入している年・月・日の順番に合わせるのが良いでしょう。
3)署名欄の日付について:
Signature(署名欄)のDate(日付)について、留意すべき点がふたつあります。それは、
・月は数字で書かないことと、
・Effective Date(契約の発効日)の日付の順番と合わせる
ことです。以下に、その理由について説明します。
① 月は数字で書かない:
月は数字でなく、NovemberまたはNovというように記入します。数字だと、月と日のどちらを意味するのか分からなくなることがあるからです。
・11/8/2019: ✖
(11月8日と8月11日の区別がしにくい)
・Nov/8/2019またはNov 8, 2019: 〇
② Effective Date(契約の発効日)の日付の順番と合わせる:
英文契約書の日付には、
・Premises (頭書)に記入するEffective Date(契約の発効日)と
・Signature(署名欄)のDate(日付)
のふたつがあります。
Signature(署名欄)のDate(日付)は、
Execution Date(契約締結日)
ともいいます。
Effective Date(契約の発効日)とExecution Date(契約締結日)の違いは、
・Effective Date(契約の発効日):契約の効力が開始する日
・Execution Date(契約締結日) :契約に署名(サイン)した日
となります。
そこで、Signature(署名欄)のExecution Date(契約締結日)の年・月・日の順番 は、
Premises (頭書)に書くEffective Date(契約の発効日)の年・月・日の順番と合わせる
ようにします。
Effective Date(契約の発効日)とExecution Date(契約締結日)は、契約の効力がいつから開始するかに関係します。
年・月・日の順番が異なっていると、Effective Date(契約の発効日)とExecution Date(契約締結日)がおおきくずれてしまう場合があり、契約の開始がいつからなのかが分かりにくくなり、当事者間でもめるおそれがあります。
Effective Date(契約の発効日)とExecution Date(契約締結日)は、同一の日付である必要はありませんが、通常は、前後の近い日付だからです。
(ご参考):
Effective Date(契約の発効日)については、
the date hereofとthe effective date hereofの意味と例文
の記事をご参考にしてください。
(ご参考):
英文契約書のPremises (頭書)については、
英文契約書の構成(structure of contract )
4)各ベージへのイニシアルサインについて:
英文契約書では、各ページにイニシアルサインを入れることがあります。
各ベージにイニシアルサインをするのは、英文契約書が複数ページにまたがる場合に、ページの差し替えや追加が行われておらず、一つのまとまった契約書であることを示すことが目的です。
やり方ですが、各ページの右下の余白に、契約当事者の代表がイニシアルサインを入れます。
各ベージにイニシアルサインがあれば万全ですが、英文契約書の場合、署名欄にサインして、全ページをホッチキス止めするだけでも問題ありません。
実際、英文契約書では、署名欄へのサインとホッチキス止めだけのやり方も多くなされています。
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