mortgageの意味と例文

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英文契約書で使われる担保権に関連する用語であるmortgageについて解説します。 mortgageが使われる例文をとりあげ、要点と対訳と語注をつけました。

1.解説:

1)mortgageとは

担保権に関連する用語であるmortgageには、二つの意味があります。

①ひとつは、(抵当権付き)住宅ローンの貸付金という意味です。

②もうひとつは、抵当権、担保という意味です。

日常生活では、mortgageは、ほとんどが①の(抵当権付き)住宅ローンの貸付金の意味で使われます。 海外で生活経験のある人は、よく耳にすると思います。

英文契約書では、mortgageは、一般的に②の抵当権、担保の意味で使われます。

また、mortgageには、動詞で~を抵当に入れるという意味もあります。

2)mortgageの使い方

mortgageは、たとえば、Assignment(譲渡制限条項)で、

『契約の権利を抵当に入れる(mortgage)などの方法で処分してはならない』

というように使われます。(青字部分です。次の項目2の例文もご覧ください)

2.例文と基本表現:

(注):例文では、担保権に関係する用語として、他に

pledge(質入れする)

encumber(負担させる)

が出てきます。

mortgageを含めて、これらは英米法の担保権に由来する用語であり、日本の民法上の意味と必ずしも一致しません。ご注意ください。

(注):上記で解説したmortgage青文字で示し、他の基本表現をハイライトしています。

mortgage(~を抵当に入れる)– 例文

Assignment(譲渡制限条項)からです。サプライヤーは、無断で、契約の権利を抵当に入れるなどの方法で処分できません。

The Supplier shall not, without the prior written consent of the Vendor, sell, assign, transfer, mortgage, pledge, encumber or otherwise dispose the whole or any part of the Contract or any right, benefit, obligation or interest in connection with or under the Contract or assign to any third party any benefit arising under or out of the Contract.

(訳):

サプライヤーは、ベンダーの事前の書面による同意なしに、本契約に関連してもしくは本契約に基づく権利、利益、義務もしくは利害を売却、譲渡、抵当権、質権、負担の付着もしくはその他の方法で本契約の全体もしくは一部を処分し、または本契約に基づきもしくは関連して生じる利益を第三者に譲渡してはならない。

(注):

*shall notは、~してはならないという意味です。詳しくは、shall notの意味と例文をご覧ください。

*without the prior written consentは、事前の書面による同意なしにという意味です。

*assign, transferは、譲渡するという意味です。同義語による強調表現です。 同義語については、詳しくは、null and voidとright or privilegeの意味と例文をご覧ください。

*mortgageは、~を抵当に入れるという意味ですが、意訳しています。

*pledgeは、~を質入れするという意味ですが意訳しています。

*encumberは、負担させるという意味ですが意訳しています。

*or otherwiseは、またはその他の方法でという意味です。 詳しくは、or otherwiseの意味と例文をご覧ください。

*whole or any part of the Contractは、本契約の全体または一部という意味です。

in connection with or under the Contractは、本契約に関連してもしくは本契約に基づくという意味です。

arising under or out of the Contractは、本契約に基づきもしくは関連して生じるという意味です。

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