訳:
~の所有または管理下にある
意味合い:
under the ownership or control of(~の所有または管理下にある)は:
ある会社や事業体が、他の当事者によって株式を所有されている状態(資本的支配)、あるいは事業の意思決定を実質的に決定・運用されている状態(実質的支配)を示す複合的な表現です。
法的解釈:
under the ownership or control of(~の所有または管理下にある)は:
形式的な所有権(株式の所有など)の有無にとどまらず、役員の指名権や実質的な経営権の行使など「実質的な支配関係」が存在するかどうかを判断する法的基準を設定します。契約の効力が及ぶ範囲をグループ企業や関連会社へ拡大または限定する効力を発揮します。
実務のヒント:
under the ownership or control of(~の所有または管理下にある)は:
定義条項(Definitions)における「関連会社(Affiliate)」の範囲を画定する際によく利用されます。親会社、子会社、姉妹会社だけでなく、契約期間中に新しく取得された子会社や実質的に経営を支配している事業体を含めるための包括的な文言としてドラフトされます。
類似・関連する用語との違い:
- under the direction of(〜の指揮・監督下にある)との違い:
under the direction ofは個別の業務指示や作業命令に従う関係を表します。これに対し、under the ownership or control ofは資本関係や経営権の保持という企業組織レベルの構造的・持続的な支配関係を指す点に違いがあります。 - held or operated by(〜によって保有または運営される)との関係:
held or operated byは資産や事業拠点の物理的な管理や実際の運用に着目します。実務上、under the ownership or control ofは法人格を持つ事業体全体の所有・支配状態を対象とする関係にあります。 - controlled by(〜によって支配される)との違い:
controlled byは意思決定権の支配に特化したシンプルな表現です。これに対し、under the ownership or control ofは所有(資本)と管理(経営)の双方の側面を明示的に網羅する点に違いがあります。
用法:
under the ownership or control of(~の所有または管理下にある)は:
主に、英文契約書のDefinitions(定義条項)などで使用されます。
- (文脈): 「関連会社」などの定義において、資本的・経営的に支配関係にある対象組織の範囲を定める文脈で使用されます。
- (例文での役割): 契約期間中に当事者の傘下に入った子会社や事業体を含め、契約の効力や権利義務が及ぶ関連会社の対象を客観的に特定する役割を果たしています。
例文 under the ownership or control of(~の所有または管理下にある):
【Definitions(定義条項)より】
“Affiliate” means, with respect to any party, any corporation, partnership, or other entity that directly or indirectly controls, is controlled by, or is under common control with such party, including any entity that is under the ownership or control of such party at any time during the term.
(日本語訳)
「関連会社」とは、ある当事者に関して、当該当事者を直接もしくは間接に支配し、当該当事者に支配され、または当該当事者と共通の支配下にある法人、パートナーシップ、もしくはその他の事業体を意味し、これには契約期間中のいずれかの時点において当該当事者の所有または管理下にある事業体も含まれる。
例文の注記:
- directly or indirectly controls, is controlled by, or is under common control with(直接もしくは間接に支配し、支配され、または共通の支配下にある)は: 親会社、子会社、およびグループ内の姉妹会社を含む「関連会社」の一般的な範囲を包括的に定義する定型表現です。複雑な企業グループの持株関係を網羅する目的で設定されます。
- including any entity that is(〜である事業体を含む)は: 例示または補足として定義の対象を追加・明確化する記述です。定義の解釈において特定の範囲が漏れ落ちることを予防する機能を果たします。
- at any time during the term(契約期間中のいずれかの時点において)は: 契約締結時だけでなく、将来的にグループへ加入した事業体にも定義を動的に適用させる時間的な規定です。組織変更があっても契約の適用範囲を拡張させる効果をもたらします。
- under the ownership or control of such party(当該当事者の所有または管理下にある)は: 資本の持分や経営権の保持という基準により対象を特定する規定です。相手方のグループ企業を正確に定義し、権利や秘密保持義務の及ぶ範囲を画定する役割を担います。