訳:
価格改定条項
意味合い:
Price Revision Clause(価格改定条項)は:
契約締結時の当初価格について、市場環境の大きな変化や一定の期間経過(例:1年ごとなど)といった長期的な節目において、価格体系そのものを「改定(見直し・刷新)する」ための条件や手続きを定めた条項です。
法的解釈:
Price Revision Clause(価格改定条項)は:
契約の継続性を維持するため、当初合意した価格を将来に向かって法的に変更(改定)する権限を当事者に与える効力を持っています。ただし、一方的な変更ではなく、両当事者による事前の「書面による合意」を改定の必須要件(効力発生要件)とすることで、法的な安定性を担保する役割を果たします。
実務のヒント:
Price Revision Clause(価格改定条項)は:
数年間に及ぶ長期契約において、市場価格の実態と契約価格の乖離を防ぐために実務上必須の条項です。実務上のトラブルを防ぐポイントは、本条項のように「暦年ごとに(once every calendar year)」といった改定の頻度や時期をあらかじめ明確にしておき、突発的な値上げ・値下げ要求を制限することにあります。
類似・関連する用語との違い:
- price adjustment clause(価格調整条項)との違い:
price revision clauseは、市場環境全体の長期的な変化に基づいて、価格体系そのものを包括的かつ定期的に「改定・刷新する」ニュアンスが強いです。これに対して、price adjustment clauseは、原材料費や製造原価の「具体的な特定の費用の増減」に直接連動して価格を細かく微調整するという違いがあります。 - hardship clause(ハードシップ条項)との違い:
hardship clauseは、予期せぬ経済的環境の激変によって契約の履行が一方の当事者にとって過酷になった場合に、価格だけでなく契約全体の条件再交渉を求める広範な条項です。これに対して、price revision clauseは、対象を「定期的な価格の見直し」に限定しているという違いがあります。 - escalation clause(エスカレーション条項)との違い:
escalation clauseは、物価指数の上昇やインフレに伴って、契約価格を自動的または段階的に「引き上げる」ことに特化した条項です。これに対して、price revision clauseは、事前の誠実な協議と当事者間の合意を前提とし、価格の下落に伴う改定も対象に含み得るという違いがあります。
用法:
Price Revision Clause(価格改定条項)は:
そのままPrice Revision Clause(価格改定条項)の出典条項として使用されます。
- (文脈): 長期的な取引において、市場環境の重大な変化に合わせて当初価格を定期的に見直し、適正な価格水準へ刷新しようとする文脈です。
- (例文での役割): 暦年ごとの定期的な見直し機会を設け、合理的な協議期間を経た上での書面合意を条件として価格を「改定する」手続きを規定する役割を果たしています。
例文 Price Revision Clause(価格改定条項):
【Price Revision Clause(価格改定条項)より】
The initial prices specified in this Agreement shall be revised once every calendar year based on substantial changes in market conditions, provided that any such revision shall be subject to the prior mutual written agreement of both parties after a reasonable period of consultation conducted in good faith.
(日本語訳)
本契約に定める当初価格は、市場環境に重大な変更が生じた場合、暦年ごとに改定されるものとする。ただし、当該改定は、誠実かつ合理的な期間にわたる協議を経た上で、両当事者による事前の書面による合意を得ることを条件とする。
例文の注記:
- initial prices(当初価格)は: 契約開始時に両当事者が合意して設定した、改定前のベースとなる最初の取引価格や価格体系そのものを指し示す言葉です。
- shall be revised(改定されるものとする)は: 市場環境に重大な変化があった場合には、当初価格のまま据え置くのではなく、改定の手続きを進めるべきであるという義務的な方向性を規定しています。
- once every calendar year(暦年ごとに)は: 価格改定の要求ができる頻度を「1年に1回」に制限することで、頻繁な価格交渉による実務の煩雑さや負担を回避する役割を持っています。
- subject to the prior mutual written agreement(事前の書面による合意を得ることを条件とする)は: 協議を経たとしても、双方がサインした書面による合意がない限り、新しい価格は法的な効力を持たないという安全弁としての役割があります。