訳:
公開、公表
意味合い:
public disclosure(公開、公表)は:
情報が特定の当事者の管理下を離れ、インターネット、プレスリリース、出版物、公的な開示資料などを通じて「不特定多数の者が自由に知ることができる状態(公知の状態)にすること、またはその状態になること」を指します。
法的解釈:
public disclosure(公開、公表)は:
秘密保持義務(Confidentiality)を解除・消滅させる法的トリガーとなります。相手方の違反行為によらずに公開(public disclosure)された情報は、もはや秘密情報(Confidential Information)としての保護価値を失うため、秘密保持義務の対象から除外される効力を持ちます。
実務のヒント:
public disclosure(公開、公表)は:
秘密保持条項(Confidentiality Clause)の除外事由(Exceptions)において規定されます。実務上、自らの過失や契約違反によって情報を外部に公開(public disclosure)してしまった場合は除外事由として認められず、秘密保持義務違反の追及を受ける点に注意して条文を検証する必要があります。
類似・関連する用語との違い:
- public domain(公知・公有)との違い:
public domainは情報が完全に社会一般に広まり「誰でも自由にアクセスできる公知の状態」という結果・状態を指します。これに対し、public disclosureは情報を外部にオープンにするという「公開行為・伝達手段」そのものに焦点を当てている点に違いがあります。 - unauthorized disclosure(不正開示)との違い:
unauthorized disclosureは契約違反となる「許可されていない第三者への情報漏洩」を指します。これに対し、public disclosureは文脈によって不法な漏洩だけでなく、法定開示など正当な「公表・公開手続き」も含む中立的な概念であるという違いがあります。 - publication(公表・出版)との関係:
publicationは文章や論文などを印刷・Web等で発表する行為を指します。public disclosureはプレスリリースや会見等も含め、情報を公にする行為全般(公開)を指す広義の用語という関係にあります。
用法:
public disclosure(公開、公表)は:
主に、Confidentiality(秘密保持条項)などで使用されます。
- (文脈): 秘密保持義務が適用されない情報(除外事由)を特定する文脈で、公知となった経緯(公開・公表)に言及する際で使用されます。
- (例文での役割): 受領当事者の責に帰すべき事由によらず、公の手段(公開)を通じて一般に入手可能となった情報を、秘密保持義務の対象から外す役割を果たしています。
例文 public disclosure(公開、公表):
【Confidentiality(秘密保持条項)より】
The obligations of confidentiality under this Agreement shall not apply to any information that is or becomes generally available to the public through any public disclosure or other means, without any breach of this Agreement by the receiving party or any wrongful act of any third party.
(日本語訳)
本契約に基づく秘密保持義務は、受領当事者による本契約への違反または第三者による不当な行為を伴うことなく、公開その他の手段により一般に公知となった、または公知となる情報には適用されないものとする。
例文の注記:
- is or becomes generally available to the public(一般に公知となった、または公知となる)は:
現時点で既に公知である情報だけでなく、将来的に公知となった情報も同様に秘密保持義務の適用外となることを規定しています。 - through any public disclosure or other means(公開その他の手段により)は:
報道発表、Web上の開示、学会発表など、情報を世間に広めた具体的な開示手段を包括的に表現しています。 - without any breach of this Agreement by the receiving party(受領当事者による本契約への違反を伴うことなく)は:
情報を漏洩させた張本人(受領者)が「すでに世の中に出た情報だから秘密義務はない」と主張して自己の違反を正当化することを防ぐ重要な限定条件です。 - without any wrongful act of any third party(第三者による不当な行為を伴うことなく)は:
ハッキングや不正漏洩など、第三者の不法行為によって情報が世に出た場合も、正規の公知とは認めず秘密情報としての扱いを維持する保護効果を持たせています。