hereinabove

訳:

本契約書中で上記の、本契約書中で前に述べた

意味合い

その用語や条項が、現在の箇所よりも「前(上の方)」ですでに述べられていることを指します。

法的解釈 (Legal Interpretation)

契約書は膨大になるため、以前に出てきた定義や別紙を再引用する際に、「既に言及済みであること」を確定させます。これにより、同じ単語が複数回出てくる場合の混同を防ぎ、解釈の統一性を図る効果があります。

実務のヒント (Practical Tip)

referred to(言及された) という言葉とセットで使われるのが一般的です。もし以前に述べていないのにこれを使ってしまうと、解釈上の矛盾(Ambiguity)を招くため、起案の最終段階で整合性のチェックが不可欠です。

類似・関係する用語との違い

  • heretofore(これまで)との違い
    heretofore は「契約締結時よりも前」という時間を指すことが多いですが、hereinabove は純粋に「書面の上方」という物理的場所を指します。
  • above-mentioned(前述の)との関係: 意味は同じですが、hereinabove の方がより契約書らしい重厚な形式美(Legalese)を備えています。

用法

主に Entire Agreement(完全合意条項)Construction(解釈条項) で使われます。「既出の情報の再確認」や参照範囲の確定を行う役割を持ちます。

例文(hereinabove:本契約書中で上記の)

【完全合意条項(Entire Agreement)より】
This Agreement, including all Exhibits and Schedules hereinabove referred to, constitutes the entire agreement between the Parties and supersedes all prior or contemporaneous communications, whether written or oral, regarding its subject matter.

(日本語訳)
本契約は、本契約書中で上記に言及されたすべての別紙および附属書を含め、当事者間の完全な合意を構成し、本件に関する書面または口頭による、従前または同時のあらゆる意思疎通に優先する。

例文の注記

  • including all Exhibits and Schedulesすべての別紙および附属書を含め。本文だけでなく、添付資料もすべて「完全合意」の一部であることを明示しています。
  • constitutes the entire agreement完全な合意を構成する。この書面以外に約束事は存在しないことを宣言する、完全合意条項の最重要フレーズです。
  • supersedes all prior… communications従前のあらゆる意思疎通に優先する。交渉段階でのメールや口頭の約束が、契約締結後は一切無効になることを法的に確定させます。