訳:
~に関して、~に関連して
意味合い:
二つの事象の間に、直接的または間接的な「何らかの結びつき」があることを指します。対象を一点に絞らず、周辺の事情まで含めて広くカバーする包括的な表現です。
法的解釈 (Legal Interpretation):
arising out of(~から生じる)が「直接の原因」を指すのに対し、in relation to は「直接の原因ではないが、それに関連して付随的に起きたこと」まで補償や義務の範囲に含める、非常に強力で広範な射程を持ちます。
実務のヒント (Practical Tip):
補償条項(Indemnity)で「表明保証の違反に関する(in relation to)あらゆる損害」と書くと、違反から直接生じた損害だけでなく、調査費用や弁護士費用、対応に伴う人件費なども含まれると解釈される可能性が高まり、補償を受ける側にとって有利に働きます。
類似・関係する用語との違い:
- concerning(~について)との関係:
concerning は単にトピックを指しますが、in relation to は「法的な因果関係や関連性」を意識した、より重みのある表現です。 - arising out of(~から生じる)との関係:
arising out of は「Aが起きたからBになった」という強い因果関係を指しますが、in relation to は「Aの周辺で起きたB」という緩やかな関連も拾い上げます。 - with respect to(~に関して)との関係:
ほぼ同義ですが、in relation to は特に「紛争や補償、損害」といった、影響範囲が波及していく文脈でその広さを強調する際によく使われます。
用法:
主に Indemnification(補償条項)、Dispute Resolution(紛争解決条項)、Governing Law(準拠法条項) で使用されます。
例文(in relation to:~に関して、~に関連して):
【Indemnification(補償条項)より】
The Seller shall indemnify and hold the Buyer harmless from and against any and all claims, losses, or damages arising in relation to any breach of the Seller’s representations and warranties under this Agreement.
(日本語訳)
売主は、本契約に基づく売主の表明および保証の違反に関連して生じるあらゆる請求、損失、または損害から、買主を補償し、免責させるものとする。
例文の注記:
- indemnify and hold the Buyer harmless(買主を補償し、免責させる): 買主が第三者から訴えられた場合の弁護費用や、実際に支払った賠償金を売主がすべて肩代わりするという強力な救済を定めています。
- any and all claims, losses, or damages(あらゆる請求、損失、または損害): 金銭的な損失だけでなく、裁判沙汰(請求)そのものからも守るという、範囲の広さを示しています。
- breach of representations and warranties(表明および保証の違反): 「売主が約束した前提条件(商品の品質や権利の適法性など)」が嘘だった場合を、補償責任が発生する根拠として特定しています。