訳:
~の場合は
意味合い:
特定の出来事や状況が発生したという「条件」を提示し、その場合にどのような法的結果やアクションが生じるかを規定します。
法的解釈 (Legal Interpretation):
If と同様に条件節を作りますが、In the case of は、より具体的な「事象(Event)」や「状況(Circumstance)」を名詞で提示する際に使われ、契約上のケースを類型化する役割を果たします。
実務のヒント (Practical Tip):
In the case of a material breach(重大な違反の場合)のように、単なる不履行ではなく、一定の「重み」がある場合に限定して強力な権利(即時解除権など)を発動させるトリガーとして機能します。
類似・関係する用語との違い:
- In the event of(~の場合には)との関係:
契約書では In the event of の方が一般的で、より「偶発的な重大事象」に適します。In the case of は「特定のカテゴリーに分類される状況」を指す際に好まれます。 - Provided that(~を条件として)との関係:
Provided that は文末で例外を付け加えることが多いですが、In the case of は文頭で「前提条件のケース」を提示するのに適しています。 - If(もし~ならば)との関係:
If は節(文)を伴いますが、In the case of は名詞(句)を伴い、「~という事案においては」という焦点を絞るニュアンスを強めます。
用法:
主に Termination(解除条項)、Force Majeure(不可抗力条項)、Indemnification(補償条項) で使用されます。
例文(In the case of:~の場合は):
【Termination(解除条項)より】
In the case of a material breach of any provision of this Agreement by either Party, the non-breaching Party shall be entitled to terminate this Agreement with immediate effect upon providing a formal written notice to the breaching Party.
(日本語訳)
いずれの当事者による本契約の条項の重大な違反の場合、非違反当事者は、違反当事者に対して正式な書面による通知を行うことにより、直ちに本契約を解除する権利を有するものとする。
例文の注記:
- material breach(重大な違反): 軽微なミスではなく、「契約の目的を根底から覆す違反」にのみ、即時解除という対抗手段を認めています。
- entitled to terminate(解除する権利を有する): 違反があれば自動消滅するのではなく、被害側が「やめるかどうかを選択できる」権利を持つことを明確にしています。
- with immediate effect(直ちに): 通常必要な「30日前の予告」等を無視して、通知と同時に契約を終わらせる緊急措置であることを示しています。