訳:
被補償当事者、補償を受ける当事者
意味合い:
補償条項において、相手方(補償当事者)から損害の補填や防御の提供を受ける権利を持つ側の 「守られる側の当事者」 を指します。
法的解釈 (Legal Interpretation):
訴訟などのトラブルが発生した際、自ら責任を負うのではなく、その経済的負担や法的防御を相手方に転嫁できる 「賠償責任の移転」を享受する法的地位 を確定させます。
実務のヒント (Practical Tip):
実務上、この当事者は単に守られるだけでなく、 「迅速な通知(prompt notice)」や「防御への協力(cooperation)」 という手続き上の義務を履行することが、補償を受けるための前提条件となります。
類似・関係する用語との違い:
- indemnifying party:
補償を「行う」側の当事者です。常に indemnified party と対になる概念であり、どちらがどの立場になるかが交渉の焦点となります。 - claimant:
「請求者」を指します。第三者が indemnified party に対して訴えを起こした際、その第三者が claimant となります。 - beneficiary:
一般的な「受益者」です。契約上の利益を受ける者を広く指しますが、補償という文脈ではより厳格に indemnified party と表記されます。
用法:
主に Indemnification Procedures(補償規定) で使用されます。
- 例文での使われ方・役割: 補償を受ける側の当事者が、自費で弁護士を雇って防御に参加する権利や、相手方に協力を提供する範囲を定める際に登場します。
例文(indemnified party:被補償当事者、補償を受ける当事者):
【Indemnification Procedures(補償規定)より】
The indemnified party shall have the right to participate in the defense of any third-party claim through counsel of its own choosing at its own expense; provided, however, that the indemnifying party shall maintain primary control over the settlement and defense of such claim in accordance with this Section.
(日本語訳)
被補償当事者(補償を受ける当事者) は、自らの費用負担により、自ら選任した弁護士を通じて第三者からの請求に対する防御に参加する権利を有する。ただし、本条に従い、当該請求の和解および防御に関する主導権は、補償当事者が保持するものとする。
例文の注記:
- counsel of its own choosing at its own expense (自ら選任した弁護士、自らの費用負担) :補償当事者が選んだ弁護士に防御を任せるだけでなく、自らの利益をより強固に守るために 独自の弁護士を送り込む権利 を留保しています。
- primary control (主導権) :防御に参加する権利はあっても、最終的な和解の判断や戦略の決定権は、 費用を実際に負担する補償当事者側にある というパワーバランスを明確にしています。
- in accordance with this Section (本条に従い) :防御の主導権が認められるためには、本条に定められた他の 通知義務や協力義務を遵守していることが前提条件 であることを示唆しています。