訳 :
設置
意味合い :
機器やシステムなどを、指定された場所で使用可能な状態にセットアップする行為を指します。単なる物品の搬入(Delivery)とは区別され、設置完了後に稼働確認や検査を行うことが多いため、検収(Acceptance)に向けた重要なマイルストーンとなります。
法的解釈(Legal Interpretation) :
installation は、売主の「主要な義務」の一つとして構成されることが多く、その成否が「危険負担の移転」や「代金支払条件」に連動します。設置作業中に生じた損害について、どちらが責任を負うか(賠償責任)が法的論点となります。また、設置が完了しない限り、買主の検査期間(Inspection Period)が始まらないよう設計されるのが一般的です。
実務のヒント(Practical Tip) :
実務上は、設置そのものだけでなく、「設置に必要な準備(サイト・レディ)」(電気・水道・床の耐荷重など)をどちらが用意するかを明確にすることが不可欠です。売主が設置に責任を負う場合でも、買主側の準備不足で遅延した場合には売主が免責される(かつ追加費用を請求できる)規定を入れておくべきです。
類似・関係する用語との違い :
- delivery(引渡し、納入) との違い:
delivery は物品を届けることですが、installation はそれを使える状態にすることまでを含みます。 - commissioning(試運転) との関係:
installation は「据え付け」に重点があり、commissioning はその後の「正常に動くかの確認(調整)」に重点があります。 - maintenance(保守) との違い:
installation は最初に行う「一回限りの作業」ですが、maintenance は稼働後の「継続的な点検・修理」を指します。
用法 :
主にInstallation(設置条項)や、機器の売買契約で使用されます。
- (文脈):機器の搬入後に、エンジニアなどが現場で組み立てや調整を行い、稼働できる状態にする工程を規定する文脈で使用されます。
- (例文での役割):例文では、売主の義務としての設置、設置後の「共同テスト(joint test)」への移行、および買主が提供すべき「ユーティリティ」という、双方の役割分担を明確にする中心概念として機能しています。
例文(installation)Installation(設置条項)から :
The Seller shall be responsible for the installation of the Equipment at the Buyer’s designated site. Upon completion of the installation, both parties shall conduct a joint test to ensure that the Equipment functions in accordance with the Specifications. The Buyer shall provide necessary utilities required for such installation.
(日本語訳)
売主は、買主が指定する場所における本機器の設置について責任を負うものとする。設置の完了後、両当事者は本機器が仕様書通りに作動することを確認するため、共同でテストを実施するものとする。買主は、当該設置に必要となるユーティリティ(電気・水等)を提供するものとする。
例文の注記 :
- shall be responsible for(〜に対して責任を負う):単に作業を行うだけでなく、作業に伴う結果や事故に対しても法的責任を負うことを明示する強い表現です。
- joint test(共同テスト):設置完了の客観的な判定を下すために、双方立ち会いのもとで確認を行うという実務的なプロセスを指します。
- necessary utilities(必要なユーティリティ):電気、水、圧縮空気など、機器の稼働や設置に欠かせないインフラ環境を指します。