late payment

訳:

支払い遅延

意味合い:

late payment(支払い遅延)は:
買主が契約上の支払期日(請求書の受領から30日以内など)までに、売主に対して代金を全額支払わない債務不履行を指します。英文契約においては、主にお金を「受け取る側(売主)」のキャッシュフローを守り、支払いを怠る買主に対して金銭的なペナルティ(利息)を課す目的で規定されます。

法的解釈(Legal Interpretation):

late payment(支払い遅延)は:
法的には、金銭債務の履行遅滞(Breach of Contract)を構成します。通常の製品の引渡し遅延とは異なり、金銭債務の遅延においては「不可抗力による免責」が認められないのが英米法の原則です。したがって、遅延した事実のみをもって年利または月利による遅延利息(Interest)の支払い義務が自動的に確定します。

実務のヒント(Practical Tip):

late payment(支払い遅延)は:
今回の立場は「支払う側(買主)」であるため、売主から「月利1%(年利換算12%)」といった高い金銭ペナルティを課される条項の落とし穴に警戒すべきです。実務上の防衛策としては、ペナルティの利率を可能な限り引き下げる交渉を行うか、支払期日のカウントを「請求書の『発送日』ではなく『受領日(receipt)』からにする」ことで、郵便遅延による意図しない late payment の発生を完全に回避すべきです。

類似・関係する用語との違い:

  • default in payment(不払い/支払不能)との違い:
    late paymentは「期日より遅れて支払う」という時間の遅れ(遅延)を指すのに対し、default in paymentは会社の倒産などで「お金が永久に支払われない、または支払いを全面的に拒絶する」という根本的な不履行(債務不履行)に近い重い状態を意味する違いがあります。
  • non-payment(未払い)との関係:
    non-paymentは「現時点でお金が支払われていないという客観的事実」のみを指すのに対し、late paymentはあらかじめ合意した「期日(due date)」を過ぎて遅滞に陥っているという違反性に焦点を当てた表現です。
  • overdue amount(延滞金額)との関係:
    late paymentが「期日までに支払わないという行為・事態」を指すのに対し、overdue amountはlate paymentによって発生した「支払いが遅れている具体的な未払金(元本)」そのものを指すという違いがあります。

用法:

late payment(支払い遅延)は:
主にPayment Clause(支払条項)またはPrice and Payment(価格および支払)で使用されます。

  • (文脈):買主による代金支払いのプロセスを規定する中で、万が一期日までの送金が確認できなかった場合に、売主がどのような対抗措置(利息請求や出荷停止)を取れるかを規定する文脈で使用されます。
  • (例文での役割):例文では、買主が30日以内に支払いを完了しなかった(late paymentが発生した)場合のペナルティとして、売主が未払金に対して月利1%の利息を上乗せして回収できる法的権利( entitlements )を発生させるトリガーとして機能しています。

例文(late payment)Payment Clause(支払条項))から:

The Buyer shall pay all invoiced amounts within thirty (30) days from the receipt of the invoice, and in the event of any such late payment, the Seller shall be entitled to charge interest on the overdue amount at a rate of one percent (1%) per month until fully paid.

(日本語訳)
買主は、請求書の受領から30日以内にすべての請求金額を支払うものとし、かかる支払い遅延が生じた場合、売主は、完全に支払われるまで、延滞金額に対して月利1パーセント(1%)の割合による利息を請求する権利を有するものとする。

例文の注記:

  • all invoiced amounts(すべての請求金額): 分割払いや一部の未払いを認めず、請求書に記載された満額を期日までにきっちりと送金しなければならないという対象の網羅性を高める表現です。
  • from the receipt of the invoice(請求書の受領から): 支払猶予(30日間)のカウントを開始する起算点であり、売主が勝手に発送した日ではなく買主の手元に届いた日を基準にするという、買主にとって必須の実務的防衛表現です。
  • overdue amount(延滞金額): 遅延利息が計算される「元本」を特定しており、支払いが遅れているその特定の未払金のみに対して利息がかかることを限定しています。
  • until fully paid(完全に支払われるまで): 支払遅延ペナルティが課される終着点を指定しており、1日でも支払いが遅れれば、その全額が売主の口座に着金するまで日割りで利息が増え続けることを意味する定型句です。