lawfully

訳:

適法に、合法的に

意味合い:

lawfully(適法に、合法的に)は:
ある行為や、権利・財産の取得が、不正な手段や法律違反を犯すことなく、完全に法に則った形で遂行されたことを説明する副詞です。英文契約においては、主に秘密保持条項(Confidentiality)において、開示された情報以外のルートから正当に情報を得たことを立証するための免責要件として機能します。

法的解釈(Legal Interpretation):

lawfully(適法に、合法的に)は:
法的には、相手方の排他的な権利(守秘義務や知的財産権など)を侵害していないという「無過失の証明」になります。情報の取得経路に違法性(産業スパイ行為やハッキング、契約違反の唆しなど)が1ミリもないことを確定させ、不法行為による損害賠償請求の対象から完全に離脱する法的効果を発生させます。

実務のヒント(Practical Tip):

lawfully(適法に、合法的に)は:
日本の買主がNDA(秘密保持契約)を結ぶ際、この言葉の存在が自社を救います。相手方から「自社の機密情報を漏洩した」と不当に疑われた場合でも、それが「別の第三者から適法に(lawfully)取得した情報」であることを契約書やメールの履歴等で明確に証明できれば、高額なライセンス料や違約金の支払いを要求される落とし穴を完全に回避できます。

類似・関係する用語との違い:

  • rightfully(権利に基づいて)との違い:
    rightfullyは「正当な所有権や契約上の権利を持っている」という権利の有無に焦点があるのに対し、lawfullyは取得した「プロセス・手段が実定法に違反していない」という行為の適法性に主眼があります。
  • properly(適切に)との関係:
    properlyは契約書に定められた手続き(書面での通知など)や技術的な仕様に「正しく従っている」状態を指すのに対し、lawfullyは手続きの成否に関わらず、国の法律そのものを侵していない状態を指します。
  • innocently(善意無過失で)との関係:
    innocentlyは「他人の権利を侵しているとは知らなかった(主観)」ことを意味しますが、lawfullyは知っていたかどうかにかかわらず「客観的な事実として手段が適法であった」ことを要求する違いがあります。

用法:

lawfully(適法に、合法的に)は:
おもに、Confidentiality Clause(秘密保持条項)などで使用されます。

  • (文脈):開示された秘密情報と同等のデータを、当事者が相手方に隠れて盗んだのではなく、外部から合法的なビジネスプロセスを通じて手に入れた場合に、守秘義務の対象外(例外)とする文脈で使用されます。
  • (例文での役割):例文では、受領当事者が第三者から情報を得た際、それが「適法に(lawfully)取得された」ものであることを明確に証明(clearly demonstrate)できれば、開示当事者に対する一切の秘密保持義務を免除(非適用)にするという、情報受領側の防衛要件として機能しています。

例文(lawfully)Confidentiality(秘密保持条項)から:

The obligations of confidentiality specified under this Agreement shall not apply to any information that the Receiving Party can clearly demonstrate was lawfully acquired from an independent third party who has the legal right to disclose such information without breaching any confidentiality obligation to the Disclosing Party.

(日本語訳)
本契約に規定される秘密保持義務は、受領当事者が、開示当事者に対する秘密保持義務に違反することなく当該情報を開示する法的権利を有する独立した第三者から適法に取得したことを明確に証明できる情報には適用されないものとする。

例文の注記:

  • obligations of confidentiality(秘密保持義務): 開示された情報を外部に漏らさない、また目的外に使用しないという、国際取引のインフラとなる最も厳格な制限義務です。
  • clearly demonstrate(明確に証明できる): 単に「別ルートで聞いた」と言い張るだけでなく、第三者からの見積書や契約書などの客観的な証拠を突きつけられる状態を要求する強い立証責任規定です。
  • independent third party(独立した第三者): 本契約の当事者(売主・買主)と資本関係や利害関係を持たない、完全に無関係な外部のクリーンな法人・個人を指しています。
  • without breaching(違反することなく): 情報をくれた第三者自体が、開示当事者との間で別のNDA(秘密保持)を破って横流ししたものではないことを確認するための芋づる式のクリーン要件です。