made and entered into

訳:

(契約が)締結される

意味合い:

made and entered into(締結される)は:
契約が法的に有効な合意として成立したことを示す定番のフレーズです。直訳すると「作成され、かつ(合意の中に)入る」となりますが、英米法の契約実務においては、当事者が意思表示を行い、契約上の権利と義務を双方が負う状態になったことを公式に宣言する表現です。

法的解釈(Legal Interpretation):

made and entered into(締結される)は:
法的には、このフレーズが契約の前文(Preamble)に置かれることで、当該文書が単なる覚え書きや草案ではなく、法的拘束力を持つ正式な契約(binding agreement)として発効したことを証明する役割を果たします。特に「made」と「entered into」を並べることで、契約の作成行為(made)と、当事者が契約の支配下に入るという同意(entered into)の両方の要件が満たされたことを確認するという意味合いがあります。

実務のヒント(Practical Tip):

made and entered into(締結される)は:
英文契約の冒頭(前文)で、契約の成立日(effective date)と共に必ず使用される定型句です。実務上は、「as of [Date]」と組み合わせて契約の発効日を明確に記載するのが鉄則です。また、当事者が複数ある場合や、署名権限者が異なる場合であっても、このフレーズを用いることで全当事者が一斉に法的義務を負うという契約の整合性を法的に担保することができます。

類似・関係する用語との違い:

  • executed との違い:
    executed(調印される・執行される)が当事者による署名(signature)や押印という「物理的な手続き」に焦点が当てられるのに対し、made and entered into は合意が成立したという「契約としての法的な状態」に焦点が当てられるという違いがあります。
  • signed との関係:
    signed(署名される)が契約書に名前を記入するという「個別のアクション」を指すのに対し、made and entered into は署名を含めた契約全体が合意として完成したことを宣言する上位の概念であるという関係にあります。
  • effective as of との関係:
    effective as of(〜付けで発効する)が契約の効力が開始する「日時」を指定するのに対し、made and entered into はその日時において契約が当事者間で締結されたという事実そのものを指すという関係にあります。

用法:

made and entered into(締結される)は:
主にPreamble(前文)で使用されます。

  • (文脈): 契約の冒頭において、誰と誰の間で、いつ契約が正式に成立したのかを明確に定義し、契約の法的拘束力の起点を示す文脈で使用されます。
  • (例文での役割): 例文では、当事者(Parties)の定義と併せて使用されることで、当該契約が両社間で有効に成立したことを宣言し、以後の条項で定められる権利義務の法的基礎を確立する役割を果たしています。

例文:

【Preamble(前文)より】
This Business Cooperation Agreement is made and entered into as of May 26, 2026, by and between Tokyo Trading Co., Ltd. and New York Distribution Inc., both hereinafter collectively referred to as the “Parties,” who desire to enter into this Agreement to define their respective rights and obligations.

(日本語訳)
本業務協力契約は、2026年5月26日付けで、東京トレーディング株式会社とニューヨーク・ディストリビューション株式会社(以下、両者を総称して「当事者」という)との間で締結されたものであり、両当事者は、それぞれの権利義務を明確にするために本契約を締結することを希望する。

例文の注記:

  • as of May 26, 2026(2026年5月26日付けで): 実際の署名日とは異なり、契約上の効力が発生する基準日(発効日)をピンポイントで指定する重要なリーガル表現です。
  • by and between(〜の間で): 契約の当事者を明確にする定番の導入句であり、この契約関係が誰と誰の間に限定されるかを厳格に定義する効果があります。
  • hereinafter collectively referred to as(以下、総称して〜という): 契約書の中で何度も社名を繰り返さず、定義した呼称を用いることで、文章の正確性と可読性を同時に維持する実用的な文言です。
  • define their respective rights and obligations(それぞれの権利義務を明確にする): 契約の目的(目的条項)を端的に表し、将来の紛争を防ぐために当事者が何を約束したかを規定する重要な宣言です。