neither party

いずれの当事者も~でない

意味合い

neither party(いずれの当事者も~でない)は:
契約を締結する甲と乙、すなわち双方の当事者について「そのどちらも、一様に特定の行為を行うことが許されない(または責任を負わない)」という強い全面的な禁止や免責を規定する表現です。片方だけでなく、双方が完全に平等な制約下に入ることを意味します。核心としては、例外を一切認めず、双方を100%同じ禁止空間にロックするという絶対的な全否定にあります。

法的解釈(Legal Interpretation)

neither party(いずれの当事者も~でない)は:
法的に主語の段階で双方の権利能力や行動を同時に制限・拘束するため、契約の相互性(Mutuality)と平端的原則を最も厳格に担保する効果を持ちます。この言葉に続く動詞は肯定形であっても、neitherによって文全体が一律に否定されるため、解釈上の例外が生まれにくい強力な法的禁止命令を構成します。

実務のヒント(Practical Tip)

neither party(いずれの当事者も~でない)は:
主に譲渡条項(Assignment)や一般条項において、取引の安定性を維持するための強固な枠組みを提供します。契約の相手方が、自社の知らない第三者に契約上の権利や義務を勝手に丸投げ(譲渡)してしまうと、ビジネスの継続が危うくなります。これを防ぐために、どちらの当事者であっても、事前の書面同意なしには譲渡できない相互にロックをかけておく実務が基本となります。

類似・関係する用語との違い

  • no party(いかなる当事者も~ない)との違い:
    no partyが3社以上が参加するマルチパーティー(多者間)の契約において、そのうちの誰一人として特定の行為をしてはならないと制限をかける場合に使い分けられるのに対し、neither partyは2者間の契約において甲乙の双方を一律に制限するという違いがあります。
  • either party may not(どちらの当事者も~してはならない)との違い:
    either party may notが文脈によってどちらか一方は~できないという解釈の余地を極稀に生むリスクがあるのに対し、neither partyは双方ともに100%不可であるという絶対的な全否定のニュアンスをより厳格に表現できるという違いがあります。
  • each party shall not(各当事者は~してはならない)との違い:
    each party shall notがそれぞれの当事者が個別に個々の義務として禁止行為を負うことを並列に描写するのに対し、neither partyは当事者というグループ全体をひとまとめにして、一括してその行為を制限するという法的な語感の違いがあります。

用法

neither party(いずれの当事者も~でない)は:
主にAssignment(譲渡条項)で使用されます。

  • (文脈):相手方の事前の書面同意を得ることなく、契約上の地位や権利義務を勝手に売却したり他人に引き渡したり、担保に入れたりすることを双方向で厳格に禁止する文脈で使用されます。
  • (例文での役割):例文では、主語として配置されることで、甲乙の双方が書面同意なしに譲渡や担保設定等を行うことを一律に禁止し、違反した行為の効力を根底から無効化する役割を果たしています。

例文 neither party(いずれの当事者も~でない):

【Assignment(譲渡条項)より】
Neither party shall assign, transfer, or encumber any of its rights or obligations under this Agreement to any third party without the prior written consent of the other party, and any attempted assignment in violation of this provision shall be null, void, and of no force or effect.

(日本語訳)
いずれの当事者も、相手方の事前の書面による同意なしに、本契約に基づく権利または義務を第三者に譲渡、移転、または担保設定してはならない。また、本条項に違反する譲渡の試みは無効であり、効力を有しないものとする。

例文の注記

  • assign, transfer, or encumber譲渡、移転、または担保設定)は、権利を別人に売り渡すこと(assign)、地位を移動させること(transfer)に加え、知的財産権や債権を借金の担保(抵当)に入れること(encumber)までを包括的に禁止する表現です。
  • without the prior written consent事前の書面による同意なしに)は、口頭での承諾を完全に無効化し、必ず事前にオフィシャルなサイン入りの書面を取り付けることを適法行為の絶対条件としています。
  • any attempted assignment譲渡の試み)は、実際に譲渡の登記や移転手続きが完了してしまった場合だけでなく、譲渡を行おうとして契約を第三者と交わすといった一連のトライの段階から違反を構成させるための網羅的な網掛け表現です。
  • null, void, and of no force or effect無効であり、効力を有しない)は、違反行為が発覚した際、その行為が法律上、最初から全くこの世に存在していなかったものとして扱い、いかなる法的強制力も認めないとする最強の全否定表現です。