on or before the expiration

訳:

(契約の)期間満了時またはその前に

意味合い:

on or before the expiration((契約の)期間満了時またはその前に)は:
契約の有効期間(Term)が切れる「当日(満了日)」またはそれよりも「前の時点」を指し示す表現です。主に契約の自動更新(Automatic Renewal)を防止するための「非更新通知(Notice of Non-renewal)」や、契約終了に伴う返還義務などを、いつまでに履行しなければならないかという時間的限界を規定する際によく使用されます。

法的解釈:

on or before the expiration((契約の)期間満了時またはその前に)は:
期間満了の日を算入し、その日が終わる瞬間(または指定された時刻)までの全期間をカバーします。法的には、この文言で指定された期限を1分でも過ぎてから発せられた通知や請求は効力を持たず、契約がそのまま自動更新されてしまったり、権利を失ってしまったりする(時間的な抗弁が成立する)という確定的な法的効果を生じさせます。

実務のヒント:

on or before the expiration((契約の)期間満了時またはその前に)は:
実務上、単独で使われることは少なく、本例文のように「満了日の少なくとも〇日前までに(at least 〇 days prior to the last day)」といった具体的な猶予期間(Notice period)を定める制限句とセットで構築されます。この場合、単に満了日当日に通知を出しても手遅れとなり、30日前などのデッドラインを遵守しなければならないため、時間的要件の優先順位を契約管理上、正確に把握しておくことが不可欠です。

類似・関連する用語との違い:

  • upon the expiration(期間満了時に)との違い:
    upon the expiration(期間満了時に)は、契約期間が「満了したまさにその瞬間」を起点として権利義務が発生・消滅することを意味します。これに対して on or before the expiration は、満了日当日だけでなく、それ以前の契約期間中であればいつでもその行為(通知など)を行うことができるため、行為が認められる時間的幅が大幅に異なります。
  • after the expiration(期間満了後に)との違い:
    after the expiration(期間満了後に)は、契約期間が完全に終了した後の将来の期間を指し、原則として満了日当日は含まれません。on or before the expiration は満了日を上限とする「過去から満了日当日まで」の期間を指すため、時間軸における位置づけが完全に前後逆になります。
  • prior to the expiration(期間満了の前に)との違い:
    prior to the expiration(期間満了の前に)は、契約が終了する前の時点を指しますが、文脈上「満了日当日」を含むかどうかが曖昧になる余地(ambiguity)を残します。on or before the expiration は「on(満了日当日)」を明記することで、満了日その日の手続きも有効であることを完全に確定させる点で異なります。

用法:

on or before the expiration((契約の)期間満了時またはその前に)は:
主にTerm and Renewal(契約期間および更新条項)で使用されます。

  • (文脈):契約の当初期間が終了するに際し、自動更新を望まない当事者が、その時点の期間が満了する当日またはそれ以前の適切な期日までに非更新の書面通知を行うという文脈で使用されています。
  • (例文での役割):自動更新を停止させて契約を有効に終了させるための意思表示の締め切り(デッドライン)を設定し、その通知が満了日の30日前までに相手方に届いていなければならないという時間的条件を明確にする役割を果たしています。

例文  on or before the expiration((契約の)期間満了時またはその前に):

【Term and Renewal(契約期間および更新条項)より】
Either Party may terminate this Agreement at the end of the initial term by providing the other Party with a written notice of non-renewal on or before the expiration of the then-current term, provided that such notice must be delivered at least thirty days prior to the last day of the term.

(日本語訳)
いずれの当事者も、その時点の契約期間の満了時またはその前に、相手方に対して更新しない旨の書面による通知を行うことにより、当初期間 の満了をもって本契約を終了させることができる。ただし、当該通知は、当該期間 of 末日の少なくとも30日前までに送達されなければならない。

例文の注記:

  • notice of non-renewal(更新しない旨の通知): 契約の自動更新条項が盛り込まれている場合に、その更新を拒絶して契約を終了させるための公式な意思表示です。
  • then-current term(その時点の契約期間): 当初期間だけでなく、すでに更新を重ねている場合も含め、現に効力を有しているその時の有効期間を特定する表現です。
  • must be delivered(送達されなければならない): 通知を発信した日(発信主義)ではなく、相手方に実際に届いた日(到達主義)を基準として期間を計算することを厳格に要求する文言です。
  • at least thirty days prior to(少なくとも30日前までに): 満了日から逆算して最低でも30日間の猶予期間を確保することを義務づける、実務上最も見落としてはならない時間的制限句です。