on the condition that

訳:

~を条件として

意味合い:

on the condition that(~を条件として)は:
ある特定の権利の行使、行為の許可、または免責などが認められるために、絶対に満たされていなければならない「必須の前提条件(停止条件)」を指定する表現です。これに従わない限り、後ろに続く有利な取り扱い(開示の許可や義務の免除など)は一切受けられないという、極めて明確な等価交換・制約の構造を創出します。

法的解釈:

on the condition that(~を条件として)は:
法律上、厳格な「条件(condition)」を形成します。この条件が満たされない場合、または違反(breach)があった場合、その行為(例:第三者への情報開示など)は最初から許可されていなかった無断行為(契約違反)とみなされます。さらに、条件に違反した結果として生じたすべての損害について、違反した当事者が直接かつ包括的に責任(full liability)を負うという重大な法的拘束力を発生させます。

実務のヒント:

on the condition that(~を条件として)は:
秘密保持条項(Confidentiality)において、自社の秘密情報を相手方の「関係会社(affiliates)」や再委託先に限定的に開示することを許諾する場面などで非常に多く見られます。実務上、開示を認める代わりに、その開示先にも自社と同等以上の厳格な秘密保持義務を負わせること(legally bound)を絶対の条件として課し、万一そこから漏洩した場合は、窓口である相手方にすべての責任を負わせる(remain fully liable)というクロスライアビリティのスキームを設計するのが実務の強力なポイントです。

類似・関連する用語との違い:

  • provided that(~を条件として)との違い:
    provided that も条件を表す非常に一般的な接続詞ですが、多くは主文の後に続いて「ただし〜という条件で」「但し書き」として例外や制限を付け足すニュアンスが強くなります。これに対して on the condition that は、「その条件が存在すること」そのものが主文の行為を行うための強固な「前提・土台」であることをより直接的・構造的に強調します。
  • subject to(~を条件として、~に従うことを条件として)との違い:
    subject to は、「〜の対象となる」「〜の支配を受ける」という意味合いを含み、他の条項の優先権(例:subject to Article 5)や、外部のイベント(例:subject to regulatory approval)に従うことを条件とする際によく使われます。on the condition that は、当事者が自ら実行すべき具体的な「行為や義務の遵守」を直接的な条件とする場面に好まれます。
  • if(もし~ならば)との違い:
    if は、不確定な未来の事実や偶発的な出来事の発生(例:If a force majeure event occurs…)を広く条件とする際に使われます。on the condition that は、単なる偶然ではなく、当事者が意識的に遵守・履行すべき契約上の「厳格な規律や義務の枠組み」を条件として課す場合に選ばれる傾向があります。

用法:

on the condition that(~を条件として)は:
主にConfidentiality(秘密保持条項)で使用されます。

  • (文脈):受領当事者が、開示当事者の秘密情報を自らの関係会社へシェア(開示)することを認められるにあたり、その関係会社が本契約と同等以上の厳格な守秘義務に法的に縛られていることを絶対の前提条件とする、という文脈で使用されています。
  • (例文での役割):関係会社への情報共有という利便性を認める代わりに、その受け皿となる組織の法的な縛りを条件化し、かつ漏洩時の責任の所在(受領当事者の全責任)を明確にして情報漏洩リスクをコントロールする役割を果たしています。

例文  on the condition that(~を条件として):

【Confidentiality(秘密保持条項)より】
The Receiving Party may disclose the Confidential Information to its designated affiliates on the condition that such affiliates are legally bound by confidentiality obligations at least as restrictive as those contained within this Agreement, provided that the Receiving Party shall always remain fully liable for any unauthorized disclosure or breach by such affiliates.

(日本語訳)
受領当事者は、当該関係会社が少なくとも本契約内に規定されるものと同等に厳格な秘密保持義務に法的に拘束されることを条件として、秘密情報を自らの指定する関係会社に開示することができる。ただし、受領当事者は、当該関係会社によるいかなる無断開示または違反についても常に全責任を負うものとする。

例文の注記:

  • Receiving Party(受領当事者): 契約において、相手方(開示当事者)から秘密情報の開示や提供を受ける側の立場にある当事者を指します。
  • designated affiliates(指定する関係会社): 親会社、子会社、関連会社など、当事者と一定の資本関係・支配関係にあり、かつ業務上情報を共有する必要があるとして指定された組織です。
  • at least as restrictive as(少なくとも~と同等に厳格な): 義務のレベルを落とすことを許さず、本契約の基準以上の厳しい制限を課さなければならないという最小限のクオリティを担保する表現です。
  • remain fully liable(常に全責任を負う): 実際に違反を起こしたのが関係会社であっても、契約上の責任追及の窓口としては受領当事者が身代わりとなり、すべての損害賠償等の責任を引き受けることを意味します。