or otherwise

訳:

またはその他の方法で、その他何であれ

意味合い:

or otherwise(またはその他の方法で、その他何であれ)は:
契約書内で具体的な例や特定の手段(例:複製、口頭での伝達など)を列挙した直後に置き、「例示されたものに限らず、それら以外のいかなる方法や手段であっても」という形で、包括的に網羅するためのキャッチオール(包括救済)表現です。これにより、当事者が予想していなかった新たな手段や抜け道を使って義務を免れたり、禁止行為を行ったりすることを未未然に防ぐ目的で使用されます。

法的解釈:

or otherwise(またはその他の方法で、その他何であれ)は:
法解釈において「限定解釈の原則(同種解釈の原則:ejusdem generis)」を打破する極めて強力な効果を持ちます。単に具体的なリストを並べただけでは、裁判において「そこに書かれていない同種以外の方法は禁止されていない」と解釈されるリスクが生じますが、本表現を付すことで、「手段の如何を問わず、結果としてその行為に該当すればすべて一網打尽にする」という確実な法的拘束力を担保できます。

実務のヒント:

or otherwise(またはその他の方法で、その他何であれ)は:
特に秘密保持条項(Confidentiality)や禁止事項の規定において、防御側(情報を開示する側や、権利を守る側)にとって必須の文言となります。実務上、技術の進歩や巧妙な手段によって「契約書に書かれていない方法で秘密を漏洩された」という事態が起きても、この文言が入っていれば「その他の方法」として違約を追及できます。逆に義務を負う側としては、範囲が広がりすぎるのを防ぐため、例外規定(except as…)を明確に設けてバランスを取る必要があります。

類似・関連する用語との違い:

  • including but not limited to(~を含むがこれらに限定されない)との違い:
    including but not limited to は、これから具体的な例を「前方から包括的」に列挙していく際に使用されます。これに対して or otherwise は、具体的な例を先にいくつか挙げた後に、その「後方から包括的」にすべてを拾い上げるという構造的な違いがありますが、網羅性を高めるという目的は共通しています。
  • and the like(その他同種類のもの)との違い:
    and the like は、前に挙げた具体例と「同等・同種のもの」に限定して包括するニュアンスが残ります。これに対して or otherwise は、同種であるかどうかにかかわらず「それ以外のいかなる手段・方法であっても」という意味になるため、より捕捉範囲が広く、抜け道を完全に塞ぐ効果があります。
  • or else(さもなければ)との違い:
    or else は、「~しなさい、さもなければ~という不利益が生じる」という条件文や警告の文脈で使用される接続詞的な表現です。これに対して or otherwise は、手段や状態の多様性を包括する形容詞・副詞的な使われ方をし、法的な網羅性を担保するものであるため、意味も機能も全く異なります。

用法:

or otherwise(またはその他の方法で、その他何であれ)は:
主にConfidentiality(秘密保持条項)で使用されます。

  • 文脈):受領当事者が開示当事者から得た秘密情報を厳重に管理し、第三者へ漏洩することを一律に禁止する文脈で使用されています。
  • (例文での役割):例文では、「複製(copying)」や「口頭での伝達(oral communication)」という代表的な漏洩手段を例示しつつ、それに限定せず、「その他テクノロジーを用いた送信や紛失など、いかなる手段や方法であっても」第三者に開示してはならないという絶対的な禁止の網羅性を完成させる役割を果たしています。

例文 or otherwise(またはその他の方法で、その他何であれ):

【Confidentiality(秘密保持条項)より】
The Receiving Party shall strictly maintain the confidentiality of the Disclosing Party’s Confidential Information and shall not disclose such information to any third party, whether by copying, oral communication, or otherwise, without the prior written consent of the Disclosing Party, except as explicitly permitted under this Agreement.

(日本語訳)
受領当事者は、開示当事者の秘密情報を厳重に秘密として保持し、本契約において明示的に認められている場合を除き、開示当事者の事前の書面による同意なしに、複製、口頭での伝達、またはその他の方法で、当該情報を第三者に開示してはならない。

例文の注記:

  • strictly maintain(厳重に秘密として保持し)は: 単に注意を払うというレベルにとどまらず、会社の最高機密と同等以上の厳格な管理体制をもって、漏洩や紛失が起きないよう万全の措置を講じる義務を課しています。
  • without the prior written consent(事前の書面による同意なしに)は: 事後的な口頭の了解や「了解してくれていると思った」という言い訳を一切認めず、開示する前に、双方の責任者がサインした正式な書面による許可を取得することを絶対条件とする安全弁です。
  • except as explicitly permitted(明示的に認められている場合を除き)は: 契約内の他の条項(例えば、外部のアドバイザーへの開示許可など)で具体的に許されている特定の例外ケースだけは、この厳しい守秘義務から適法に除外されることを明確にしています。
  • whether by copying, oral communication(複製、口頭での伝達~を問わず)は: 代表的な2つの情報漏洩の手口をあらかじめ文面上に目立たせて釘を刺しておくことで、当事者に対して何が禁止行為に該当するのかを視覚的かつ直感的に理解させる実務上の警告効果を持っています。