permit someone to (do)

訳:

~に(〜すること)を認める

意味合い:

permit someone to (do)(~に(〜すること)を認める)は:
英文契約書において、一方の当事者が、相手方または第三者(従業員や下請業者など)に対して、特定の行為を「行うことを許容する、許可する、容認する」という意味を表します。多くの場合、禁止条項(Neither Party shall…)の中で「〜してはならず、また誰かに〜させることも認めてはならない」という形で、間接的な違反行為や丸投げを網羅的に封じ込めるために使用されます。

法的解釈:

permit someone to (do)(~に(〜すること)を認める)は:
自らが直接違反行為を行うことだけでなく、自らの管理下にある第三者(someone)にその行為を「やらせる(または見過ごして許可する)」行為についても、自らの直接の契約違反(Breach)として法律上同等に扱う、という強力な責任拡大の効果を持ちます。これにより、自らの「作為」だけでなく、他人の違反を止めなかったという「不作為(容認)」の責任まで逃れられなくする法的な縛りを構成します。

実務のヒント:

permit someone to (do)(~に(〜すること)を認める)は:
実務上、秘密保持条項や譲渡条項において、抜け道を塞ぐための必須の構文となります。例えば「自ら情報を漏洩してはならない」とだけ書くと、「外部の者に勝手に使わせただけだ」と言い訳をされる余地が生まれます。そこで「第三者に使用することを認めてはならない(nor permit any person to use…)」と規定しておくことで、当事者の指揮下にある人員や関係者を通じたあらゆる間接的な違反ルートを実務上完全にロックすることができます。

類似・関連する用語との違い:

  • Allow someone to (do)(〜に〜することを許す)との違い:
    Allowは、客観的な事実や状況として、ある行為を「妨げずにそのままにしておく(大目に見る、可能にする)」という、比較的ニュートラルで日常的なニュアンスを持ちます。これに対してpermit someone to (do)は、契約上の「正式な権限・明示的な承認」としてその行為を「法的に認める」という、よりフォーマルで厳格なニュアンスを持ちます。英文契約書においては、より強い法的拘束力と責任の所在を明確にするためにpermitが優先して選択されます。
  • Authorize someone to (do)(〜に〜する権限を与える)との違い:
    Authorizeは、単に行為を許可する(駄目と言わない)レベルを超えて、その人物に対して自らの代理として行動したり、自社を代表してサインをしたりするような「法的な代理権・直接の権限(Authority)」をポジティブに授与する行為を指します。これに対してpermit someone to (do)は、「その行為を行うことを大目に見る、許可して禁止を解除する」という、消極的な許容・容認のスタンスを指すという違いがあります。
  • Non-disclosure Restriction(秘密保持制限)との関係:
    Non-disclosure Restrictionは、契約によって開示された秘密情報を外部に漏らしてはならないという「法的な禁止の枠組み・義務そのもの」を指す包括的な言葉です。これに対してpermit someone to (do)は、そのNon-disclosure Restriction(秘密保持制限)の実効性を極限まで高めるために、構文として「誰にも使用を認めてはならない」と制限の網を具体化するパーツの役割を果たします。法的な関係として、秘密保持制限という大目的を達成するための、具体的な義務付けの手段(構文)として本用語が機能するという関係にあります。

用法:

permit someone to (do)(~に(〜すること)を認める)は: 主にConfidentiality(秘密保持条項)使用されます。

  • (文脈):秘密保持条項において、当事者が自ら情報を漏洩することを禁止するだけでなく、事前の書面同意なしに第三者(何人)に対してもその情報を使用・利用させることを一切認めない(容認しない)とする文脈です。
  • (例文での役割):秘密情報の第三者開示の禁止と並んで、第三者による無断使用を「認めること(許可すること)」自体を厳格に禁止し、この制限を常に完全に遵守する結果責任を当事者に負わせる役割を果たしています。

例文 permit someone to (do)(~に(〜すること)を認める):

【Confidentiality(秘密保持条項)より】
Neither Party shall disclose any Confidential Information to any third party, nor permit any person to use such information, directly or indirectly, for any purpose other than the Purpose without prior written consent. Each Party shall ensure full compliance with this non-disclosure restriction at all times.

(日本語訳)
いずれの当事者も、事前の書面による同意なしに、秘密情報を第三者に開示してはならず、また、直接的か間接的かを問わず、当該情報を本目的以外の目的で使用することを何人にも認めることがあってはならない。各当事者は、この秘密保持の制限を常に完全に遵守するものとする。

例文の注記:

  • nor(〜もまた〜ない)は: 前にある否定文(Neither Party shall disclose…)の禁止内容を受け継ぎ、さらに「もう一つの禁止行為(ここでは使用を認めること)」を後ろに並列して等しく厳格に禁止するための、契約書特有の強い否定の接続詞です。
  • directly or indirectly(直接的か間接的かを問わず)は: 本人が直接手足を動かして行う分かりやすい行為だけでなく、子会社を経由する、他人の名前を借りる、などといった「あらゆる迂回ルートや間接的な手段による違反行為」をもれなく網羅して網にかけるための鉄板の漏れ防止フレーズです。
  • without prior written consent(事前の書面による同意なしに)は: あらかじめ双方がサインを交わした公式な書面による承認がない限り、どのような言い訳があってもその行為(開示や使用許容)を行うことを一切認めないという、実務上最も多用される絶対的な防衛文言です。
  • ensure full compliance(完全に遵守するものとする)は: 「努力します」といった生ぬるいスタンスを許さず、その制限やルールが100%完璧に守られている状態を自らの責任において「確実に達成・保証する」ことを求める、非常に重い義務付け表現です。