Price Adjustment Clause

訳:

価格調整条項

意味合い:

Price Adjustment Clause(価格調整条項)は:
契約期間中に外部の経済的な要因(原材料費の急騰や急落、製造コストの変動、急激なインフレなど)によって製造やサービスの提供にかかる費用が著しく増減した際、当初定めた契約価格を実態に合わせて「調整する」ための具体的な手続きや条件を定めた条項です。

法的解釈:

Price Adjustment Clause(価格調整条項)は:
一度合意した契約価格を、特定の客観的条件(著しいコストの変動など)が満たされた場合に限り、法的に変更・調整することを可能にする例外的な効力を持っています。ただし、自動的に価格が変わるのではなく、相手方に「誠実協議義務」を課すことで、新たな価格変更合意へと導く法的枠組みとして機能します。

実務のヒント:

Price Adjustment Clause(価格調整条項)は:
長期間にわたる売買契約や製造委託契約において、将来の予測不可能な物価変動リスクから当事者を保護するために実務上非常に重要です。価格調整を請求された側が不当に引き延ばすのを防ぐため、本条項のように「請求後30日以内」といった具体的な協議期間の制限を設けておくことが、実務を停滞させないための必須の工夫となります。

類似・関連する用語との違い:

  • price revision clause(価格改定条項)との違い:
    price adjustment clauseは、原材料費や製造原価の「具体的な費用の増減」に直接連動して価格を細かく調整するニュアンスが強いです。これに対して、price revision clauseは、市場環境全体の大きな変化や定期的な見直しに基づいて、価格体系そのものを「改定・刷新する」という、より包括的かつ定期的な見直しのニュアンスを持つ違いがあります。
  • hardship clause(ハードシップ条項)との違い:
    hardship clauseは、予期せぬ経済的環境の激変によって契約の履行が一方の当事者にとって過酷(重大な不利益)になった場合に、契約全体の条件再交渉を求める広範な条項です。これに対して、price adjustment clauseは、対象を「価格の調整」のみに限定し、発動条件もコストの増減という明確な基準に絞り込んでいるという違いがあります。
  • escalation clause(エスカレーション条項)との違い:
    escalation clauseは、物価指数の上昇やインフレに伴って、契約価格を自動的または段階的に「引き上げる」ことに特化した条項です。これに対して、price adjustment clauseは、コストの「増加」だけでなく「減少(引き下げ)」の調整も対象に含み、かつ当事者間の協議を経て決定する余地を残していることが多いという違いがあります。

用法:

Price Adjustment Clause(価格調整条項)は:
そのままPrice Adjustment Clause(価格調整条項)の出典条項として使用されます。

  • (文脈): 経済情勢の急激な変化によって原材料費や製造原価が著しく高騰(または下落)し、当初の契約価格のままでは取引の維持が困難になった文脈です。
  • (例文での役割): 一方の書面請求をトリガーとして、30日以内の誠実協議によって価格を適正に「調整する」という具体的なプロセスを始動させる役割を果たしています。

例文  Price Adjustment Clause(価格調整条項):

【Price Adjustment Clause(価格調整条項)より】
The contract prices specified in this Agreement shall be adjusted in the event that the cost of raw materials or manufacturing increases or decreases significantly due to economic changes, provided that the parties shall negotiate in good faith to agree upon the modified prices within thirty days after the written request.

(日本語訳)
本契約に定める契約価格は、経済情勢の変化により原材料費または製造原価が著しく変動した場合、調整されるものとする。ただし、両当事者は、書面による請求後30日以内に、変更後の価格について合意に至るよう誠実に協議するものとする。

例文の注記:

  • contract prices specified in this Agreement(本契約に定める契約価格)は: 契約書の別紙や料金表に明記されている、両当事者が最初に合意した売買価格や取引単価そのものを指し示す言葉です。
  • shall be adjusted(調整されるものとする)は: 特定の条件(著しいコストの変動)が発生した場合には、現状維持ではなく、必ず価格の変更手続きへ移行しなければならないという義務的な法規効果を発生させています。
  • increases or decreases significantly(著しく変動した場合)は: わずかな価格のブレではなく、当事者の採算を揺るがすような「重大かつ客観的なコストの増減」だけを本条項の適用対象に制限する役割を持っています。
  • negotiate in good faith(誠実に協議するものとする)は: 一方が勝手に決めた価格を押し付けるのではなく、両当事者が歩み寄り、互いの利益を考慮しながら合理的な合意を目指して真摯に話し合わなければならないという契約上の義務を課す役割があります。