principal stockholder

訳:

主要株主

意味合い:

principal stockholder(主要株主)は:
企業の株式(特に議決権のある株式)を相当な割合で保有し、企業の経営方針や意思決定に大きな影響力を及ぼし得る株主を指す用語です。

法的解釈:

principal stockholder(主要株主)は:
単なる一般の投資家(minority stockholder:少数株主)とは異なり、会社の実質的な支配力や影響力を有する主体として扱われます。そのため、M&Aや資金調達を目的とした契約において、対象会社(Target Company)の表明保証義務の範囲を特定する際に、「主要株主がどのような利害関係を有しているか」を法的に縛る役割を果たします。

実務のヒント:

principal stockholder(主要株主)は:
実務において契約書中に登場した場合、まず「誰がこの『主要株主』に該当するのか」の定義範囲を確定させる必要があります。具体的に「議決権の10%以上を直接または間接に保有する者」といった数値基準が契約書内で明確に定められているかを確認し、定めがない場合は、予期せぬ関連会社や個人がこの範囲に含まれてしまわないよう、定義の明確化を申し入れることが実務上のトラブルを防ぐために推奨されます。

類似・関連する用語との違い:

  • controlling stockholder(支配株主)との違い:
    controlling stockholderは、単に株式を多く保有しているだけでなく、議決権の過半数を占めるなどして会社の意思決定を「単独で支配できる」株主を指します。これに対して、principal stockholderは、単独での完全な支配権までは握っていないものの、経営に重大な影響力を与えるのに十分な持分を保有している株主を広く包含するという関係の違いがあります。
  • majority stockholder(過半数株主)との違い:
    majority stockholderは、発行済株式の「50%超」を保有している株主を厳密に指します。これに対して、principal stockholderは、50%に満たない保有比率(例:20%や10%など)であっても、筆頭株主であったり経営上の主要な立場であったりする場合に該当するという違いがあります。
  • minority stockholder(少数株主)との違い:
    minority stockholderは、会社の経営権や意思決定を左右するほどの影響力を持たない、持分比率の低い一般株主を指します。これに対して、principal stockholderは、持分比率が高く、経営方針に強い発言権を有しているという対比関係にあります。

用法:

principal stockholder(主要株主)は:
主に、Representations and Warranties(表明保証条項)などで使用されます。

  • (文脈): 会社が投資家や取引先に対して、自社の主要株主が反社会的勢力や競合他社と関係を持っていないこと、または利益相反が生じていないことを確約する文脈で使用されます。
  • (例文での役割): 「会社のいかなる主要株主も〜を有していないこと」という表明保証の対象範囲を制限なく包括的かつ明確に画定する役割を果たしています。

例文  principal stockholder(主要株主):

【Representations and Warranties (表明保証条項)より】
The Company hereby represents and warrants to the Investor that no principal stockholder of the Company holds, directly or indirectly, any material financial interest in any competitor, material customer, or key supplier of the Company, or in any significant property utilized by the Company in the ordinary course of its business operations.

(日本語訳)
会社は、投資家に対し、会社の主要株主が、いかなる競合他社、重要な顧客、主要なサプライヤー、または会社の通常の事業運営において使用される重要な資産に対しても、直接的または間接的に、重大な金銭的利害関係を有していないことを表明し、保証する。

例文の注記:

  • competitor(競合他社)は: 自社と同種の事業を営み、市場において直接または間接に競争関係にある企業や組織を指す、実務上非常に重要な用語です。
  • ordinary course of business(通常の事業運営)は: 企業がその事業目的を達成するために、日常的かつ継続的に行っている通常の取引や経営活動の範囲を意味する極めて一般的な記述です。
  • financial interest(金銭的利害関係)は: 株式の保有、融資、役員兼任、またはその他の契約関係を通じて、対象となる組織や資産から経済的な利益や損失を受ける可能性のある権利関係を指します。
  • hereby(ここに、これによって)は: この契約書の文面そのものによって、特定の行為(本条では表明および保証)を行うことを公式に宣言する際に用いられる法的な副詞です。