receiver

訳:

管財人

意味合い:

receiver(管財人)は:
会社の支払不能や破産手続き、あるいは債権者による担保権行使などの法的差押えに伴い、裁判所や債権者によって選任され、対象企業の資産や事業の管理・処分・清算を行う権限を与えられた第三者(管財人・財産管理者)を指します。

法的解釈:

receiver(管財人)は:
契約書において receiver の選任(appointment of a receiver)がなされた場合、その当事者の法的信用力や事業継続能力が著しく破綻したことを示す客観的証拠となります。そのため、債務不履行条項(Events of Default)や解除条項(Termination)において、催告なしで契約を即時解除できる「解除事由」として規定されます。

実務のヒント:

receiver(管財人)は:
英米法系の契約書では、破産手続(bankruptcy)や清算(liquidation)と並んで必ず記載される重要な信用リスク用語です。相手方の経営が破綻して管財人が入った場合、自社の権利や回収予定の債権が凍結されるリスクがあるため、実務上は「管財人が選任された瞬間に契約関係を即時に断ち切る」規定を置いて自社を保護します。

類似・関連する用語との違い:

  • trustee(破産管財人・受託者)との違い:
    trustee は主に米国破産法(Chapter 7等)などで裁判所から選任される破産管財人や信託受託者を指します。これに対し、receiver は英米法全般で担保権者(銀行等)や裁判所が財産保全のために選任する管財人を広く指す点に違いがあります。
  • liquidator(清算人)との違い:
    liquidator は解散した会社を消滅させるために会社財産を処分・清算する者を指します。receiver は会社全体の清算だけでなく特定資産の保全・管理も行う点に明確な違いがあります。
  • administrator(法的管理責任者)との違い:
    administrator は主に英法において会社の再建・事業継続を目指して裁判所から送られる法的管理人を指し、保全や清算に主眼を置く receiver と目的が異なる関係にあります。

用法:

receiver(管財人)は:
主に、Events of Default(債務不履行条項)などで使用されます。

  • (文脈): 相手当事者が支払不能状態に陥り、裁判所等により事業や資産に対して管財人が選任された場合を契約の失効・解除事由として設定する文脈で使用されます。
  • (例文での役割): 相手当事者の全資産または実質的一部に対して管財人が選任された事実をもって信用破綻とみなさせ、即時に契約を無催告解除する権利を相手方に付与する役割を果たしています。

例文  receiver(管財人):

【Events of Default(債務不履行条項)より】
Either Party may immediately terminate this Agreement upon written notice if the other Party becomes insolvent, enters into liquidation, files a petition for bankruptcy, or if a receiver is appointed over all or any substantial part of its assets, business, or undertakings by a court of competent jurisdiction.

(日本語訳)
いずれの当事者も、相手方が支払不能に陥った場合、清算手続に入った場合、破産を申し立てた場合、または管轄裁判所によりその資産、事業もしくは業務の全部もしくは実質的な一部について管財人が選任された場合には、書面による通知をもって直ちに本契約を解除することができる。

例文の注記:

  • or if a receiver is appointed over(または〜に対して管財人が選任された場合)は: 当事者の財産管理権が第三者に移転した状態を法的リスクとして捉え、即時解除権を発生させる法的 trigger(契機)を明確に定めています。
  • all or any substantial part of its assets(その資産の全部または実質的な一部)は: 一部の軽微な差押えにとどまらず、事業の根幹を揺るがす重大な法的差押え・保全措置が行われた場合をピンポイントで捉える機能を果たします。
  • by a court of competent jurisdiction(管轄裁判所により)は: 私的な申し立てだけでなく、公的機関による正規の法的決定に基づく管財人選任であることを確定し、解釈の紛れを防ぎます。
  • may immediately terminate this Agreement upon written notice(書面による通知をもって直ちに本契約を解除することができる)は: 相手方の倒産リスクに伴う巻き込み事故を回避するため、無催告による迅速な即時解除を可能にする効果をもたらします。