registration

訳:

登録

意味合い:

registration(登録)は:
知的財産権、株式、不動産、事業免許などの権利関係や事実関係を、公的機関や権限のある機関の公的帳簿(原簿)に記載・収載させる手続きまたはその状態を指す名詞です。公的な公示力を得て、第三者への対抗力や独占的権利を確定させる機能を果たします。

法的解釈:

registration(登録)は:
特許権・商標権・著作権等の知的財産権において、単なる権利の発生(創設)だけでなく、第三者に対する排他的効力や対抗要件(Perfection)を確立するための法的要件となります。登録手続を行わなければ、第三者の侵害に対して差し止め請求等の排他的権利を行使できない場合があります。

実務のヒント:

registration(登録)は:
ライセンス契約や共同開発契約において、登録手続きを行う権利者(「ライセンサーが主たる権利を有する」等)や、出願・登録にかかる費用負担(「at its own expense」等)をどちらが負うかを明確に規定することが不可欠です。放置すると将来の権利侵害への対処が遅れるリスクが生じます。

類似・関連する用語との違い:

  • application(出願・申請)との違い:
    applicationは公的機関に対して権利の登録を「買い求める手続き」そのものを指します。これに対し、registrationは申請が認められ公的原簿に「記載・確定された状態や手続完了」を指す点に違いがあります。
  • filing(届出・提出)との違い:
    filingは書類を管轄機関に「提出・受理させる行為」に重点があります。これに対し、registrationは提出後に審査等を経て正式に「登録簿に登載されること」までを包含する点に違いがあります。
  • recordation(記録・移転登録)との関係:
    recordationは主に既存の権利の移転や質権設定などを原簿に「記録・記載」することを指します。実務上、registrationは権利の創設的登録から移転登録まで幅広く用いられる関係にあります。

用法:

registration(登録)は:
主に、Intellectual Property Rights(知的財産権条項)などで使用されます。

  • (文脈): ライセンス対象の知的財産権が第三者に侵害された際、追及のための登録出願権限や手続費用をどちらの当事者が負担するかを特定する文脈で使用されます。
  • (例文での役割): 侵害発生時にライセンサーが自己の費用負担で公的機関に登録出願を行う「権利」を有することを定めつつ、義務ではない(任意)とすることで機動的な法的対応を可能にする役割を果たしています。

例文  registration(登録):

【Intellectual Property Rights(知的財産権条項)より】
Each Party shall promptly notify the other Party in writing of any infringement or misappropriation of the Intellectual Property Rights licensed hereunder. The Licensor shall have the primary right, but not the obligation, to take legal action or file an application for registration of such Intellectual Property Rights at its own expense.

(日本語訳)
各当事者は、本契約に基づきライセンスされた知的財産権の侵害または不正流用があった場合、速やかに書面により相手方当事者に通知するものとする。ライセンサーは、自己の費用負担において、法的措置を講じ、または当該知的財産権の登録出願を行う主たる権利を有するものとするが、その義務を負うものではない。

例文の注記:

  • shall promptly notify the other Party in writing of any infringement(侵害があった場合速やかに書面により相手方に通知するものとする)は: 知的財産権への侵害を検知した際の即時報告義務を課す規定です。情報共有を迅速化することで被害の拡大を防ぎ、法的手続きの遅滞を未然に防ぎます。
  • The Licensor shall have the primary right, but not the obligation(ライセンサーは主たる権利を有するものとするがその義務を負うものではない)は: 法的措置や登録出願を行う主導権をライセンサーに与えつつ履行義務の追及を防ぐ裁量規定です。ライセンサーの費用対効果に応じた柔軟な権利行使を可能にします。
  • file an application for registration of such Intellectual Property Rights(当該知的財産権の登録出願を行う)は: 排他的権利を対外的に主張するための公的手続きの着手を規定する文言です。第三者への対抗要件を確立させ、法的保護の実行性を高める効力を有します。
  • at its own expense(自己の費用負担において)は: 出願や訴訟提起に伴う膨大な手続き費用の最終的な負担者を限定する費用配分規定です。当事者間での費用清算の紛争を防ぎ、責任の明確化に寄与します。