remit

訳:

送金する

意味合い:

remit(送金する)は:
契約に基づいて発生した代金、費用、報酬などの金銭を、ある場所や口座から指定された受領者の銀行口座などへ「送る・振り込む」行為を指す動詞です。単に手渡すのではなく、銀行送金(wire transfer)などの手段を用いて隔地者間で資金を移動させる文脈で使われます。

法的解釈:

remit(送金する)は:
債務者が契約上の「金銭支払義務」を履行するための具体的な行動方法を規律します。いつまでに、どのような手段で金を送るかという義務の態様を確定させ、期限内に指定口座へ着金・送金されない場合には「支払遅延(default in payment)」という契約違反を発生させる法的効果を持ちます。

実務のヒント:

remit(送金する)は:
「Payment Terms(支払条件条項)」や「Royalties(ロイヤリティ条項)」で多用されます。実務上のポイントは、単に「送金する(remit)」と書くだけでなく、送金通貨(米ドル等)、送金手段(電信送金)、および「銀行手数料の負担者(どちらの手数料負担か)」をセットで記載し、送金目減りによるトラブルを防ぐ点にあります。

類似・関連する用語との違い:

  • pay(支払う)との違い:
    payは金銭を支払って債務を消滅させる概念全般を指します。これに対し、remitは銀行口座等を通じて資金を「送付・振込・送金する」という具体的な手段・プロセスに着目した表現である点に違いがあります。
  • remittance(送金)との関係:
    remitは送金するという「動詞」です。これに対し、remittanceは「送金」という名詞であり、送金行為そのものや送金額を指す名詞として使い分けられます。
  • wire(電信送金する)との違い:
    wireは電信を用いて口座振込を行う具体的な手法を指す口語的・実務的表現です。これに対し、remitは契約文書で公式に使用されるフォーマルな「送金する」という動詞です。

用法:

remit(送金する)は:
主に、Payment Terms(支払条件条項)などで使用されます。

  • (文脈): 購入代金やライセンス料などの支払いに際し、売主・受領者が指定する銀行口座へ確実にお金を送金させる文脈で使用されます。
  • (例文での役割): 買主に対し、契約で定められた期日までに指定された通貨および方法を用いて、手数料を負担した上で資金を直接「送金する」義務を課す役割を果たしています。

例文  remit(送金する):

【Payment Terms(支払条件条項)より】
The Buyer shall pay the full purchase price for the Products within thirty (30) days from the date of receipt of the invoice. The Buyer shall remit all such payments in United States Dollars by wire transfer to the specific bank account designated in writing by the Seller, free and clear of any bank charges.

(日本語訳)
買主は、請求書の受領日から30日以内に、本製品の購入代金全額を支払うものとする。買主は、当該支払いの全額を米ドルにて、売主が書面で指定する特定の銀行口座へ電信送金により送金するものとし、その際、銀行手数料は買主の負担とする。

例文の注記:

  • pay the full purchase price(購入代金全額を支払う)は: 一部の内払いや分割払いを認めず、請求された正確な売買代金の全額を完済すべき基本義務を設定しています。
  • remit all such payments in United States Dollars(当該支払いの全額を米ドルにて送金する)は: 為替リスクによる不利益を防ぐため、送金処理に使用する決済通貨を特定の外貨(米ドル)へ固定します。
  • by wire transfer to the specific bank account(特定の銀行口座へ電信送金により)は: 小切手等ではなく、即時性・確実性の高い銀行の電子電信振込を用いて送金を行うという手続要件を義務付けます。
  • free and clear of any bank charges(銀行手数料は買主の負担とする)は: 送金の際に発生する中継銀行や受取銀行の手数料が差し引かれて受取額が目減りしないよう、手数料全額を買主に負担させます。