final and binding arbitration

訳:

最終的且つ拘束力のある仲裁

意味合い:

紛争解決の手段として裁判ではなく仲裁を選び、かつ、その仲裁判断が「上訴できない(最終的)」であり、「法的な強制力を持つ(拘束力)」ことを合意する表現です。

法的解釈(Legal Interpretation):

日本の仲裁法(Arbitration Act)においても、仲裁判断は裁判の確定判決と同一の効力を持つとされています。「final」は、二審・三審という不服申し立ての手続きが存在しないことを意味し、「binding」は、当事者がその判断に服する法的義務を負い、拒絶すれば強制執行の対象となることを意味します。

実務のヒント(Practical Tip):

「仲裁」とだけ書くのではなく「final and binding」を付け加えることで、「紛争を一回で終わらせる」という強い合意を形成します。SIAC(シンガポール国際仲裁センター)などの国際的な仲裁機関を利用する場合、このフレーズの有無が、ニューヨーク条約に基づく外国での執行の確実性に直結します。

用法:

主に、仲裁(Arbitration)条項で使用されます。

  • (紛争解決の終局性):仲裁人の判断を最終的なものとし、当事者が裁判所に訴える権利を放棄することを合意する文脈で用いられます。(Arbitration Clause)

例文(最終的且つ拘束力のある仲裁:仲裁(Arbitration)条項):

Any dispute arising out of or in connection with this Agreement shall be finally settled by final and binding arbitration in accordance with the rules of the Singapore International Arbitration Centre (SIAC).

日本語訳
本契約から生じ、または本契約に関連するいかなる紛争も、シンガポール国際仲裁センター(SIAC)の仲裁規則に従って、最終的且つ拘束力のある仲裁により最終的に解決されるものとする。

例文の注記:

  • arising out of or in connection with:~から生じ、または~に関連する。紛争の対象範囲を漏れなくカバーするための包括的な表現です。
  • finally settled:最終的に解決される。
  • in accordance with:~に従って。特定の規則(Rules)を契約上の準拠ルールとして指定する際の標準的な言い回しです。