• correction

    訳:

    是正、修正、瑕疵修補

    意味合い 不備や欠陥を正すこと。特に物品売買において、製品に瑕疵があった際に行われる「修理・補修」を指す名詞として頻出します。

    ※ 比較解説(実務的深掘り):

    • Remedy との比較: Remedy(救済策)が「返金、交換、是正」などの総称であるのに対し、correction はその中の一つの手段である「手直し」に限定されます。

    💡 Practical Tip: 保証(Warranty)条項において、買主が欠陥品を見つけた際、売主に「返金」を求めるのか、それとも「是正(修理)」を求めるのかの選択権(option)をどちらが持つかが交渉のポイントになります。買主としては、例文のように「at its option(その選択により)」という文言を入れ、自ら救済手段を選べるようにするのが有利です。

    用法:

    主に 保証条項(Warranty Clause) や検査・検収条項で使用されます。

    1. (瑕疵への対応): 製品の欠陥に対し、迅速な是正(修理)を要求する権利を規定する。

    例文(保証条項:Warranty Clause から)

    In the event of breach of warranty, the Buyer may, at its option, either return for credit or require prompt correction of the defective goods.

    (訳) 保証違反が発生した場合、買主は、その選択により、欠陥のある製品を返品して返金を受ける(払い戻し返品)か、又は当該製品の迅速な是正を求めることができる。

    【注記】

    • at its option: その選択により(任意に)。
    • return for credit: 返品して返金(またはクレジット)を受ける。
    • defective goods: 欠陥品、瑕疵(かし)のある製品。
  • correct

    訳:

    ~を是正する、修正する、直す

    意味合い:

    契約違反、瑕疵(欠陥)、あるいは誤りを、適切な状態に戻す(治癒させる)行為を指します。

    ※ 比較解説(実務的深掘り):

    • Cure との比較: 例文にある cure(治癒させる)が「不履行という状態を解消する」という広い意味を持つのに対し、correct は「間違った箇所や壊れた箇所を具体的に直す」という物理的・修正的なニュアンスが強いです。実務では correct and cure(是正し解消する)と並記されることが多いです。

    💡 Practical Tip: 債務不履行の通知(Notice of Default)を受けた側にとって、この correct するための「猶予期間(Grace Period)」が設定されているかどうかは死活問題です。通常30日程度の猶予が与えられ、その期間内に是正すれば契約解除を免れることができます。

    用法:

    主に 解除条項(Termination Clause) や不履行に関する規定で使用されます。

    1. (不履行の是正): 違反の通知を受けた後、一定期間内にそれを是正する機会を与える。

    例文(解除条項:Termination Clause から)

    The defaulting party shall have thirty days from receipt of notice to correct the breach and cure the default under this Agreement.

    (訳) 債務不履行に陥った当事者は、通知の受領から30日以内に、本契約に基づく違反を是正し、不履行を解消しなければならない。

    【注記】

    • defaulting party: 債務不履行当事者(義務を怠った側)。
    • receipt of notice: 通知の受領。
    • cure the default: 不履行を解消(治癒)させる。
  • corporation established and existing under the laws of

    訳:

    ~の法律に基づいて設立され現存する法人(日本法の下で設立され存続する法人、など)

    意味合い:

    契約当事者である会社が、どの国や州の法律に基づいて適法に設立され、現在も活動しているかという「法的人格の根拠」を説明する表現です。

    ※ Legal Interpretation:

    • Legal Capacity: 会社が契約を結ぶ能力を持っているか、幽霊会社ではないかを証明する冒頭の決まり文句です。existing(存続している)という語は、解散や破産手続き中でないことを示唆します。

    💡 Practical Tip: 契約書の冒頭(Preamble)で、法人の正確な登記名義と設立根拠地(例:Delaware州、日本国など)を記載することは、紛争時の裁判管轄や準拠法の議論に影響を与えるため、非常に重要です。

    用法:

    主に 契約書の冒頭(Preamble / Parties) の当事者特定部分で使用されます。

    例文(契約書の冒頭:Preamble から):

    ABC Inc., a corporation established and existing under the laws of the State of Delaware, U.S.A., with its principal office at 123 Main Street, Anytown.

    (訳) ABC Inc.、アメリカ合衆国デラウェア州の法律に基づいて設立され現存する法人であり、主要事業所をエニータウン、メインストリート123番地に置く。

    【注記】

    • under the laws of: ~の法律の下で(に基づいて)。
    • principal office: 主要な事業所(本店所在地)。

  • corporate racketeer

    訳:

    総会屋

    意味合い:

    株主としての権利を乱用し、株主総会の進行を妨害したり、企業の不祥事をネタに金品を要求したりする反社会的勢力の一種を指します。

    ※ Legal Interpretation:

    • Anti-Social Forces (ASF): 日本独自の「反社会的勢力排除条項(暴排条項)」における定型的な定義語です。英語では specialized multi-party racketeer などと訳されることもありますが、corporate racketeer が最も一般的で分かりやすい表現です。

    💡 Practical Tip: 海外企業との契約でも、日本国内で活動する以上、この暴排条項を入れることはもはや標準です。相手方が「Racketeer(ゆすり・たかり)」という言葉に驚くことがありますが、「日本のコンプライアンス上の要請である」と説明する必要があります。

    用法:

    主に 反社会的勢力の排除条項(Anti-Social Forces Clause / Anti-Corruption Clause) で使用されます。

    1. (反社該当性の否定): 当事者が総会屋などの反社会的勢力ではないことを表明保証する。

    例文(反社会的勢力の排除条項:Anti-Social Forces Clause から):

    Each party represents and warrants that it is not, and will not become, an organized crime group or a corporate racketeer.

    (訳) 各当事者は、自らが暴力団または総会屋ではなく、かつ将来にわたってもこれらに該当しないことを表明し、保証する。

    【注記】

    • represents and warrants: 表明し、保証する(現在および将来の事実を誓約する)。
    • organized crime group: 暴力団。
  • Copyright and Ownership Clause

    訳:

    著作権と所有権の帰属条項

    意味合い:

    契約によって生み出された成果物(プログラム、デザイン、文書等)の、「目に見えない権利(著作権)」と「目に見える物(所有権)」が誰に属するかを規定する条項の名称です。

    ※ Legal Interpretation:

    • Vesting of Rights: 権利がいつ、どのように移転するか(作成と同時か、代金完済時か)が焦点となります。例文にある vest in は権利が特定の人に「帰属する」ことを表す強い法律用語です。

    💡 Practical Tip: 実務上、この条項は「Work for Hire」条項や「Assignment of Rights」条項と密接に関係します。単に「所有権を移転する」とだけ書くと、有体物(紙やディスク)の所有権しか移転せず、著作権が相手に残ってしまうリスクがあるため、必ず「著作権(Copyright)」を併記することが重要です。

    用法:

    主に 条項の見出し や、権利帰属を総括する規定で使用されます。

    例文(著作権と所有権の帰属条項:Copyright and Ownership Clause から):

    This Copyright and Ownership clause stipulates that all intellectual property rights in the deliverables shall vest solely in the Client upon creation.

    (訳) 本著作権と所有権の帰属条項は、成果物におけるすべての知的財産権が、作成と同時に独占的に顧客に帰属することを規定する。

    【注記】

    • stipulates: 規定する。
    • vest solely in: 独占的に~に帰属する。
    • upon creation: 作成と同時に。
  • copyright

    訳:

    ①(名詞)著作権 ②(動詞)~を著作権で保護する(著作権登録する)

    意味合い:

    ①著作権: 文学、科学、芸術の範囲に属する著作物に対して、著作者が有する排他的な権利。

    ②保護する: 著作権を発生・確定させる、あるいは米国などの法域において著作権局に登録する行為を指します。

    ※ Legal Interpretation:

    • Work for Hire: 英米法では「職務著作(Work for Hire)」の概念が重要です。通常、契約書で特段の定めがない限り、受託者が作成した成果物の著作権は受託者に帰属しますが、これを委託者に移転させるために本用語が多用されます。
    • Moral Rights(著作者人格権): 日本法や大陸法系では、財産権としての copyright とは別に、譲渡不能な「著作者人格権」が存在します。英文契約ではこれを行使しない(waiver)という規定をセットにすることが実務上の鉄則です。

    💡 Practical Tip: 動詞としての copyright は、単に「守る」だけでなく、公的な名義として「登録・確定させる」というニュアンスを含みます。成果物の所有権を争う際、誰の名義で権利を確定させるかを明確にするためにこの語が使われます。

    用法:

    1. (権利の保持): 知的財産権条項(Intellectual Property Clause) 等で、既存資料の著作権がどちらに帰属するかを定める。
    2. (権利の確定): 成果物の所有権条項(Ownership of Deliverables Clause) 等で、誰がその名義で著作権を登録できるかを指定する。

    例文1(名詞用法:著作権):

    The Service Provider shall retain all right, title, and interest in and to any copyright arising from the pre-existing materials used herein.

    (訳) サービス会社は、本件で使用される既存の資料から生じるすべての著作権に関する権利、権限、および利益を保持するものとする。

    例文2(動詞用法:著作権で保護する):

    The Client shall have the sole right to copyright any deliverables produced under this Agreement in its own name as the author.

    (訳) 顧客は、本契約に基づき作成された成果物を、著作者として自らの名義で著作権保護(著作権登録)する独占的権利を有する。

    【注記】

    • retain: 保持する(移転させない)。
    • pre-existing materials: 以前から存在していた資料(本契約外で作られたもの)。
    • in its own name: 自己の名義で。

  • copy

    訳:

    ①(動詞)複製する、コピーする ②(名詞)複製品、写し、コピー

    意味合い:

    ①既存の著作物やデータと同一のものを作成することを指します。 ②作成された複製物そのものを指します。

    ※ Legal Interpretation:

    • Confidential Information: 秘密保持条項において copies に言及する場合、単なる紙のコピーだけでなく、デジタルデータとしての複製やバックアップも含まれます。契約終了時には、これら全ての「複製物」を破棄または返還する義務が生じます。

    💡 Practical Tip: ソフトウェアライセンスや著作権関連の契約では、copy(複製)を許可するのか禁止するのかが核心となります。また、機密保持では 「copies thereof in its possession or control(自己の占有または管理下にある複製品)」 という表現により、社内のサーバーや個人のPC内に残っているデータも漏れなく対象に含めるのが実務です。

    用法:

    1. (複製禁止): 知的財産権条項(IP Clause) 等で、許可なくソフトウェア等を複製することを禁止する。
    2. (複製物の返還): 機密保持条項(Confidentiality Clause) 等で、終了時に全ての複製品(コピー)の返還・破棄を命じる。

    例文1(知的財産権条項:Intellectual Property Clause から:①動詞用法):

    Licensee shall not copy, modify, or distribute the Software, in whole or in part, without the prior written consent of Licensor.

    (訳) ライセンシーは、ライセンサーの事前の書面による承諾なく、本ソフトウェアの全部または一部を複製、改変、または頒布してはならないものとする。

    例文2(機密保持条項:Confidentiality Clause から:②名詞用法):

    Upon termination, Recipient shall return or destroy all Confidential Information and all copies thereof in its possession or control.

    (訳) 本契約の終了時、受領当事者は、その占有または管理下にあるすべての機密情報およびその一切の複製品(コピー)を返還または破棄しなければならない。

    【注記】

    • in whole or in part: 全部または一部を。
    • thereof: それの(Confidential Informationの)。
    • possession or control: 占有または管理。
  • Cooperation Clause

    訳:

    協力義務条項、協力条項

    意味合い:

    契約の目的を円滑に達成するために、双方が誠実に協力し合うことを定めた条項です。具体的には、必要な書類への署名や情報の提供などが含まれます。

    ※ Legal Interpretation:

    • Further Assurance: 米英法では Further Assurance とも呼ばれます。契約締結後に、例えば役所への登録手続き(特許登録など)が必要になった際、相手に「協力して書類を書いてください」と法的に請求できる根拠になります。

    💡 Practical Tip: 単なる「仲良くしましょう」という精神規定ではなく、実務上は「事後的な手続きを拒否させない」ための防衛手段です。例えば譲渡した特許の移転登記に相手が協力してくれない場合、この条項を根拠に履行を迫ることができます。

    用法:

    主に 協力義務条項(Cooperation Clause) 一般条項 で使用されます。

    1. (契約目的達成のための協力): 契約の意図を完全に実現するために必要な協力と文書作成を義務付ける。

    例文(協力義務条項:Cooperation Clause から):

    Each Party shall cooperate with the other Party and execute such documents as may be reasonably necessary to give full effect to the intent of this Agreement.

    (訳) 各当事者は、本契約の意図を完全に実現するために、互いに協力し、合理的に必要な文書を作成(署名・捺印)するものとする。

    【注記】

    • execute such documents: (契約書や申請書などの)文書を作成(執行・署名)する。
    • give full effect to: ~を完全に実現する、~に十分な効力を与える。
  • convey

    訳:

    ~を譲渡する、~を移転する、~を引き渡す

    意味合い:

    権利や財産を他人に移すことを指します。特に不動産や知的財産権の「完全な移転」という文脈で好まれる、格式高い重厚な表現です。

    ※ 比較解説(実務的深掘り):

    • Transfer / Assign との比較: assign が「契約上の権利の譲渡」、transfer が「一般的な移転」を指すのに対し、convey 「(物理的・象徴的に)引き渡す、授ける」というニュアンスを含みます。知的財産権の譲渡条項では、漏れがないように assign, transfer, and convey と3つセットで使われるのが伝統的です。

    💡 Practical Tip: IP(知的財産)譲渡条項でこの3語セットが出てきたら、それは「一切の例外なく、その権利の『全て(Right, Title, and Interest)』を渡す」という強い意思表示です。譲受側(Buyer/Assignee)としては、この convey が入っていることで、より包括的な権利移転が行われたと主張しやすくなります。

    用法:

    主に 知的財産権条項(IP Clause)譲渡条項(Assignment Clause) で使用されます。

    1. 包括的な権利譲渡): 知的財産権に関する一切の利益を完全に譲渡・移転することを宣言する。

    例文(知的財産権条項:Intellectual Property Clause から):

    Assignor hereby assigns, transfers, and conveys to Assignee all of Assignor’s right, title, and interest in and to the Intellectual Property.

    (訳) 譲渡人は、本知的財産に関する譲渡人の一切の権利、権限および利益を、譲受人に対し、ここに譲渡し、移転し、引き渡すものとする。

    【注記】

    • right, title, and interest: (財産に対する)一切の権利、権限、および利益。(完全な所有権を指す3点セット)
    • hereby: (この契約書によって)ここに、これをもって。
  • controversy

    訳:

    論争、紛争、争議

    意味合い:

    当事者間での見解の相違や言い争いを指します。契約書では通常 dispute(紛争)や claim(請求)と並べて、「あらゆる揉め事」を網羅する表現として使われます。

    ※ Legal Interpretation:

    • Scope of Arbitration: 紛争解決条項において Any controversy or claim と表現することで、契約の有効性そのものに関する争いや、契約に基づく不法行為責任など、契約に関連する全ての法的な争いをカバーしようとする意図があります。

    💡 Practical Tip: 単に「Dispute」と書くよりも、controversydifference などの類語を並べることで、将来の揉め事が「これは契約書の言葉の定義に当てはまらないから仲裁の対象外だ」と逃げられる隙をなくします。

    用法:

    主に 紛争解決条項(Dispute Resolution Clause)仲裁条項(Arbitration Clause) で使用されます。

    1. (仲裁対象の定義): 本契約から生じる一切の論争を仲裁によって解決することを定める。

    例文(紛争解決条項:Dispute Resolution Clause から):

    Any controversy or claim arising out of or relating to this Agreement shall be settled by arbitration in accordance with the rules of JCAA.

    (訳) 本契約から生じる、または本契約に関連するいかなる論争または請求も、JCAA(日本商事仲裁協会)の規則に従い、仲裁によって解決されるものとする。

    【注記】

    • arising out of or relating to: ~から生じる、または~に関連する。(紛争の範囲を広げる定型句)
    • settled by arbitration: 仲裁によって解決される。
    • in accordance with: ~に従って。