first right to purchase

訳:

先買権、優先購入権

意味合い:

特定の財産(不動産や株式など)が第三者に売却される前に、他の誰よりも優先して同一条件で購入できる権利を指します。

法的解釈(Legal Interpretation):

日本の民法上の概念ではありませんが、契約によって創設される「予約」に近い性質を持ちます。この権利が設定されている場合、所有者は第三者に売る前に、まず権利者に対して「同じ条件で買うか?」と打診する義務を負い、権利者が買うと言えば、所有者は第三者ではなく権利者に売らなければなりません。

類似する用語との違い:

なぜ「Right of First Refusal(拒絶権)」という名称の条項に置かれるのか:
一見正反対に見えますが、これは「所有者が第三者に売却することを、権利者が同一条件で買い取ることで『拒絶(Refusal)』する」という論理に基づいています。つまり、権利者が買い取る権利を行使することは、所有者による第三者への売却を阻止(拒絶)することを意味するため、英米法では一般的にRight of First Refusal(ROFR)と呼ばれます。

実務のヒント(Practical Tip):

不動産賃貸借や株主間契約でこの条項を入れる際は、「通知を受けてから何日以内に権利を行使しなければならないか」という期間設定(Exercise Period)が極めて重要です。また、価格の決定方法について「第三者が提示した最高値」とするのか「鑑定評価額」とするのかを明確にしておく必要があります。

用法:

主に、不動産賃貸借契約(Lease Agreement)や株主間契約(Shareholders Agreement)の先買権(Right of First Refusal)条項で使用されます。

  • (優先的な取得機会の確保):物件や株式が外部に流出するのを防ぎ、自らが優先的に取得できる地位を確保するために規定されます。(ROFR Clause)

例文(先買権、優先購入権:不動産賃貸借契約(Lease Agreement)の先買権(Right of First Refusal)条項):

If the Owner intends to sell the Property, the Tenant shall have a first right to purchase it at the same price and terms.

日本語訳
所有者が本物件の売却を意図する場合、賃借人は、同一の価格および条件で当該物件を買い取るための先買権を有するものとする。

例文の注記:

  • intends to sell:売却を意図する。売却が確定する前の「意向」の段階で通知義務が生じることを示唆します。
  • at the same price and terms:同一の価格および条件で。第三者が提示した条件をそのまま引き継ぐ(マッチングさせる)ことが一般的です。