訳:
不可抗力条項
意味合い:
天災、戦争、暴動、パンデミックなど、当事者の合理的な支配を超えた事態が発生した際の、義務履行の免除や遅延の扱いを定めた条項を指します。
法的解釈(Legal Interpretation):
本来、契約は守らなければなりませんが、どうしようもない外部要因(Act of God等)がある場合に、債務不履行(違反)としての責任を問われないようにするための救済規定です。条文内に「具体的な事象のリスト」を含めるのが一般的です。
実務のヒント(Practical Tip):
近年では新型コロナウイルスのような感染症(Epidemic/Pandemic)や、サイバー攻撃、供給網の混乱などがこの条項に含まれるかが極めて重要視されています。「単に履行が困難になった」だけでは足りず、「物理的に不可能」なレベルが求められることが多い点に注意が必要です。
類似する用語との違い:
Force Majeure Clause と Hardship Clause の違い:
Force Majeure Clause は「履行が不可能」になった際の免責(責任逃れ)を定めます。対して Hardship Clause(ハードシップ条項)は、経済状況の変化などで「履行が極めて困難(苦しく)」になった際に、条件の再交渉(変更)を求める権利を定めます。
用法:
主に、不可抗力(Force Majeure)、一般条項(Miscellaneous)などで独立した条項として存在します。
不測の事態において当事者を過酷な責任から解放し、契約関係を維持または終了させる判断基準を与える役割を果たします。
例文(Force Majeure Clause:不可抗力条項):
If a Force Majeure Event prevents or delays performance of this Agreement, the affected party shall be excused from such performance during the period of such prevention or delay.
(日本語訳)
不可抗力事由によって本契約の履行が妨げられ、または遅延した場合、その影響を受けた当事者は、その妨げや遅延が継続する期間中、当該履行義務を免除されるものとする。
例文の注記:
- Force Majeure Event:不可抗力事由。天災や戦争など、具体的にリストアップされた事象を指します。
- be excused from:〜を免除される。法的な義務や責任を負わなくてよい状態を指します。
- affected party:影響を受けた当事者。不可抗力によって履行ができなくなった側の当事者を指します。