訳:
全額支払い済みの
意味合い:
ライセンス料などの対価がすでに完済されており、将来にわたって「追加の支払義務が発生しない」状態を指します。一度の支払いで権利を取得し、その後は更新料などを支払わずに使い続けられるソフトウェアや特許のライセンスで非常によく使われる表現です。
法的解釈 (Legal Interpretation):
対価の支払いが「条件(Condition)」として既に充足されていることを法的に確認するものです。これにより、ライセンサーは後から「追加料金を払わなければライセンスを解除する」といった主張ができなくなり、権利の安定性が法的に保護されます。
実務のヒント (Practical Tip):
多くの場合 “royalty-free” とセットで使用されます。“fully-paid” は「過去に払った対価で完了していること」を意味し、“royalty-free” は「売上に応じた将来の支払いが不要であること」を意味するため、両方を記載することで完全に無料であることを担保します。
類似・関連する用語との違い:
- royalty-free との違い: fully-paid は「(初期費用などの)対価が完済されている」ことに重きを置き、royalty-free は「(継続的な)使用料が発生しない」ことに重きを置きます。
- fully-paid vs deferred payment: 前者は「完済済み」、後者は「後払い(延べ払い)」であり、権利行使の前提条件としての支払い状況が対立します。
用法:
Grant of License(ライセンス許諾条項) において、取得した権利の「コスト面の性格」を定義するために使われます。「追加コストなしの永続的な利用権」を確約する役割を持ちます。
例文(fully-paid :全額支払い済みの):
【ライセンス許諾条項(Grant of License)より】
The Licensor hereby grants to the Licensee a perpetual, non-exclusive, fully-paid, and royalty-free license to use the Software for its internal business purposes.
(日本語訳)
ライセンサーはライセンシーに対し、内部業務目的で本ソフトウェアを使用するための、永続的、非独占的、全額支払い済み、かつロイヤリティフリーのライセンスを許諾する。
例文の注記:
- perpetual:永続的な。期間の制限がないことを意味し、fully-paid と組み合わさることで「一度払えば一生使える」権利となります。
- non-exclusive:非独占的な。他者にもライセンスされる可能性があることを示しますが、支払条件については fully-paid で固定されています。
- internal business purposes:内部業務目的。ライセンスの「使用目的」を制限することで、fully-paid で与えた強力な権利の濫用を防いでいます。