• arbitrator

    訳:

    仲裁人

    意味合い:

    仲裁手続き(Arbitration)において、当事者間の紛争を審理し、拘束力のある仲裁判断(Arbitration award)を下すために選任された中立的な第三者を指します。通常は法律や業界の専門家が選任されます。

    用法:

    主に仲裁条項(Arbitration Clause)において、仲裁人の人数や選任方法を定める際に使用されます。

    1. (選任方法): 仲裁は、当事者間で相互に合意した単独の仲裁人によって実施されることを定める。

    例文(仲裁条項から):

    The arbitration shall be conducted by a sole arbitrator mutually agreed upon by the Parties.

    (訳) 仲裁は、両当事者が相互に合意する単独の仲裁人によって実施されるものとする。

    【注記】

    • sole arbitrator: 単独の仲裁人。仲裁人の人数を一人に特定している。
    • mutually agreed upon by the Parties: 両当事者が相互に合意する。選任方法における公平性を保証する表現。
  • arbitration proceeding

    訳:

    仲裁手続き、仲裁手続、仲裁

    意味合い:

    仲裁合意に基づき、実際に仲裁人が選任され、審理が行われ、仲裁判断が下されるまでの一連の流れを指します。法廷での訴訟手続きと対比される、私的な紛争解決手続きです。

    用法:

    主に仲裁条項において、紛争がどのような機関の仲裁手続きを通じて解決されるかを定める際に使用されます。

    1. (解決方法): 紛争は、特定の機関が管理する仲裁手続を通じて、最終的に解決されることを定める。

    例文(仲裁条項から):

    Any disputes arising out of this Agreement shall be finally resolved through arbitral proceedings administered by the ICC.

    (訳) 本契約から生じる一切の紛争は、ICC(国際商業会議所)が管理する仲裁手続を通じて、最終的に解決されるものとする。

    【注記】

    • finally resolved through arbitral proceedings: 仲裁手続を通じて最終的に解決される。手続きを経て終局的な決定に至ることを示している。
    • administered by the ICC: ICCが管理する。仲裁機関が手続きの進行をサポートすることを意味する。
  • Arbitration Clause

    訳:

    仲裁条項

    意味合い:

    契約上の紛争を仲裁によって解決することを規定した、契約書内の一条項です。仲裁地、仲裁規則、仲裁人の数、使用言語など、仲裁手続きの具体的な枠組みを定めます。

    用法:

    一般条項の一部として置かれ、どのような紛争が、どのような手続きで仲裁に付されるかを網羅的に規定します。

    1. (仲裁の範囲と手続き): 契約の履行、違反、終了、無効に関する一切の紛争を、特定の仲裁機関の規則に従って仲裁で解決することを定める。

    例文(仲裁条項から):

    Any dispute, controversy, or claim arising out of or in connection with this Agreement, or the breach, termination, or invalidity thereof, shall be resolved by arbitration in accordance with the rules of the International Chamber of Commerce.

    (訳) 本契約に起因または関連して生じる一切の紛争、論争、もしくは請求、またはその違反、終了、もしくは無効に関しては、国際商業会議所の規則に従い、仲裁により解決されるものとする。

    【注記】

    • arising out of or in connection with: 〜に起因または関連して生じる。仲裁の対象となる紛争の範囲を広範に定義する定型表現。
    • breach, termination, or invalidity thereof: その違反、終了、もしくは無効。紛争の具体例を列挙することで網羅性を高めている。
  • Arbitration award

    訳:

    仲裁判断、仲裁裁定

    意味合い:

    仲裁手続き(Arbitration proceeding)を経て、仲裁人が下す最終的な決定のことです。裁判所の判決と同等の拘束力を持ち、当事者間の紛争を終局的に解決します。

    用法:

    主に仲裁条項内で、下された仲裁判断の法的効力(終局性、拘束力)を定める際に使用されます。

    1. (法的効力): 下された仲裁判断が、当事者に対して最終的かつ拘束力を持つことに合意する。

    例文(仲裁条項から):

    The Parties agree that any arbitration award rendered shall be final and binding upon them.

    (訳) 両当事者は、下された仲裁判断が最終的なものであり、かつ両当事者を拘束することに合意する。

    【注記】

    • arbitration award rendered: 下された仲裁判断。仲裁人が行った決定。
    • final and binding upon them: 最終的であり、かつ彼らを拘束する。仲裁判断の持つ強力な法的効力を示している。
  • Arbitration Agreement

    訳:

    仲裁契約、仲裁合意

    意味合い:

    当事者間で、将来または現在生じている特定の紛争仲裁によって解決することに合意した契約のことです。仲裁条項(Arbitration Clause)は通常、契約本体の一部を構成しますが、その仲裁条項(仲裁合意)自体の有効性は、契約本体の有効性とは分離して判断される(仲裁合意の分離性)という特徴があります。

    用法:

    主に、契約本体とは別に仲裁合意の分離性を強調する文脈や、仲裁合意自体の準拠法を定める文脈で使用されます。

    1. (分離可能性): 仲裁合意が基本契約の不可欠な一部であり、紛争全てに適用されることを定める。(例文1)
    2. (仲裁合意の準拠法): 仲裁契約有効性および解釈については、本体契約の準拠法とは別に、特定の法律に準拠することを定める。(例文2)

    例文1(一般条項(分離可能性)から):

    This Arbitration Agreement forms an integral part of the Master Service Agreement and governs all disputes hereunder.

    (訳) 本仲裁合意は、基本サービス契約の一部を構成し、本契約に基づき生じる一切の紛争に適用される。

    例文2(準拠法条項(仲裁合意の解釈)から):

    The validity and interpretation of this Arbitration Agreement shall be governed by the laws of the State of New York.

    (訳) 本仲裁契約の有効性および解釈は、ニューヨーク州の法律に準拠するものとする。

    【注記】

    • forms an integral part of: 不可欠な一部を構成する。契約全体に仲裁合意が効力を及ぼすことを示している。
    • The validity and interpretation of this Arbitration Agreement: 本仲裁契約の有効性および解釈。仲裁合意の分離性に基づき、その解釈に独自の準拠法を指定している。
  • Arbitration

    訳:

    仲裁

    意味合い:

    契約上の紛争を解決する手段の一つで、当事者間の合意に基づき、裁判所ではなく中立的な第三者(仲裁人)による審理を経て、最終的な解決(仲裁判断)を得る手続きのことです。仲裁判断は、原則として終局的で、国際的にも執行力を持つため、国際取引で広く利用されます。

    用法:

    主に紛争解決条項において、裁判訴訟に代わる主な紛争解決手段として指定されます。

    1. (解決手段の指定): 契約に起因する紛争は、特定の仲裁機関の規則に従って、仲裁により最終的に解決されることを定める。

    例文(紛争解決条項から):

    Any dispute arising out of or in connection with this Agreement shall be finally settled by arbitration in accordance with the rules of the International Chamber of Commerce (ICC).

    (訳) 本契約に起因または関連して生じる一切の紛争は、国際商業会議所(ICC)の規則に従い、最終的に仲裁により解決されるものとする。

    【注記】

    • finally settled by arbitration: 最終的に仲裁により解決される。仲裁判断が終局的な効力を持つことを示唆している。
    • rules of the International Chamber of Commerce (ICC): 国際商業会議所(ICC)の規則。準拠する仲裁規則を特定している。
  • approval not unreasonably withheld

    訳:

    正当な理由なく承諾を拒否しない、不合理に承諾を留保しない

    意味合い:

    契約において、一方当事者が相手方に対して「承認(Approval)」を求める義務がある場合、承認を与える側はその承認を合理的かつ正当な理由がない限り、拒否したり遅延させたりしてはならない、という義務を負うことを定めた表現です。これは、契約相手の行動の自由を完全に奪うことを防ぐためのバランス条項です。

    用法:

    主に譲渡禁止条項(Anti-Assignment Clause)サブライセンス条項など、一方の行為を他方の承認にかからせる条項の例外規定として使用されます。

    1. (承諾の制限): 契約の譲渡に相手方の承認を必要とするが、その承認の拒否には正当な理由が必要である旨を定める。

    例文(譲渡禁止条項から):

    Neither Party shall assign this Agreement without the prior written approval of the other Party, which approval shall not be unreasonably withheld or delayed.

    (訳) いずれの当事者も、相手方当事者の書面による事前の承諾を得ることなく、本契約上の地位または権利義務を第三者に譲渡してはならない。ただし、かかる承諾は、正当な理由なく拒否または遅延されないものとする。

    【注記】

    • which approval shall not be unreasonably withheld or delayed: かかる承諾は、不合理に拒否または遅延されない。譲渡禁止の厳格な制限を緩和し、相手方への配慮を示す重要な文言。
  • Approval Clause

    訳:

    承認条項、契約の承認に関する条項

    意味合い:

    特定の行為を行う際に、相手方の承認(または承諾)が必要であることを規定した条項の総称です。この条項により、誰が、いつ、どのような形式で(例:書面で、または裁量で)承認を与えるかを明確にし、契約上の規律を維持します。

    用法:

    一般条項または個別条項(譲渡禁止、サブライセンス禁止など)の中に組み込まれ、特定の権利行使に対する制限と手続きを規定します。

    1. (承認の手続きと裁量): 第三者へのサブライセンスを禁止しつつ、ライセンサーの裁量によって承認が与えられ得ることを定める。

    例文(承認条項から):

    The Licensee shall not sublicense the Licensed Technology to any third party without the prior written approval of the Licensor, which approval may be granted at the Licensor’s discretion.

    (訳) ライセンシーは、ライセンサーの事前の書面による承諾を得ることなく、本ライセンス技術を第三者にサブライセンスしてはならない。ただし、当該承認(承諾)はライセンサーの裁量により与えられる場合がある。

    【注記】

    • which approval may be granted at the Licensor’s discretion: 当該承認はライセンサーの裁量により与えられる場合がある。承認を与えるかどうかの決定権が一方に完全にあることを示している。
  • approval

    訳:

    承認、承諾、許可

    意味合い:

    ある行為を行う前に、相手方や権限を持つ者から得なければならない同意を指します。契約書では、事前の書面による承認(prior written approval)を要求することで、当事者の自由な行動を制限し、管理権限を確保するために使われます。

    用法:

    主に権利行使の制限や、業務遂行上の品質管理に関する条項で使用されます。

    1. (権利の制限): サブライセンスなどの重要な権利行使に対し、相手方の事前の書面による承認を義務付ける。(例文1)
    2. (品質・ブランド管理): マーケティング資料などの外部への発信物に対し、本部の最終的な承認を必要とする。(例文2)

    例文1(同意条項から):

    The Licensee shall not sublicense the Licensed Technology to any third party without the prior written approval of the Licensor.

    (訳) ライセンシーは、ライセンサーの事前の書面による承諾(承認)を得ることなく、ライセンス技術を第三者にサブライセンスしてはならない。

    例文2(業務遂行条項から):

    All marketing materials relating to the Products shall be subject to the Company’s final approval prior to their dissemination.

    (訳) 本製品に関するすべてのマーケティング資料は、頒布に先立ち、会社の最終的な承認を得なければならない。

    【注記】

    • without the prior written approval: 事前の書面による承認なしに。後で言った言わないのトラブルを防ぐための厳格な要件。
    • shall be subject to: 〜に服するものとする(〜を必要とする)。承認が得られない限り進められないという従属関係を示している。
  • appraisal

    訳:

    評価、鑑定、価格査定

    意味合い:

    資産、株式、または損害などの価値を、客観的な基準や専門的な知見に基づいて算出することを指します。単なる見積もり(Estimate)よりも、より正式または専門的な評価というニュアンスが強いです。

    用法:

    主にM&A契約、合弁契約、または紛争解決条項において、適正な対価や損害額を決定するために第三者の評価を仰ぐ際に使用されます。

    1. (価値の算定): 株式の価値に関する紛争を防ぐため、第三者の専門家による独立した評価を取得することを定める。

    例文(M&A契約から):

    In the event of a dispute regarding the fair market value of the shares, the Parties agree to obtain an independent appraisal from a mutually agreed-upon financial expert.

    (訳) 株式の公正市場価値に関して紛争が生じた場合、両当事者は、相互に合意した財務専門家から独立した評価を取得することに合意する。

    【注記】

    • fair market value: 公正市場価値。評価の基準となる公平な価格。
    • independent appraisal: 独立した評価。利害関係のない第三者による公平な査定であることを強調している。