• be held liable

    訳:

    責任を負う、責任を問われる、法的責任がある

    意味合い:

    ある事象によって生じた損害や違反に対して、法的な賠償義務や責任を負うことを指します。裁判所などによって「責任があると判断される」というニュアンスを含みます。

    用法:

    主に 責任制限条項(Limitation of Liability Clause)補償条項(Indemnification Clause) で使用されます。

    1. (損害賠償責任の免除): 間接的な損害など、特定の種類の損害については責任を負わないことを定める。

    例文(責任制限条項:Limitation of Liability Clause から):

    In no event shall either Party be held liable for any indirect, incidental, or consequential damages arising out of this Agreement.

    (訳) いかなる場合においても、いずれの当事者も、本契約に起因して生じた間接損害、付随的損害、または派生損害について、一切の責任を負わないものとする。

    【注記】

    • In no event shall: いかなる場合においても〜ない。強い否定を表します。
    • consequential damages: 派生損害。
  • be granted or implied

    訳:

    付与され、または黙示される

    意味合い:

    権利やライセンスが、明示的な文言によって「与えられる(granted)」こと、あるいは、契約の性質上当然に「与えられたものとみなされる(implied)」ことを指します。実務では「明記した以外の権利は、黙示的にも一切与えない」という否定形で使われるのが一般的です。

    用法:

    主に ライセンス条項(License Clause)知的財産権条項(Intellectual Property Clause) で使用されます。

    1. (権利付与の限定): 明示的に記載した範囲外の権利は、いかなる形でも付与されず、また黙示的に認められることもないことを定める。

    例文(ライセンス条項:License Clause から):

    Except for the limited rights expressly granted in this Section, no other license or right shall be granted or implied under this Agreement.

    (訳) 本条項において明示的に付与された限定的な権利を除き、本契約に基づき、他のいかなるライセンスまたは権利も付与されず、また黙示的に合意されることもない。

    【注記】

    • expressly granted: 明示的に付与された。
    • implied: 黙示的な。書かれていなくても「当然そうだろう」と解釈されることを防ぐために、この語が重要になります。

  • be governed by and construed in accordance with the laws of

    訳:

    (~の法律に)準拠し、かつそれに従って解釈される

    意味合い:

    「準拠(governed)」に「解釈(construed)」を付け加えた、より丁寧で強固な表現です。契約の運用(準拠)だけでなく、文言の意味が争点になった際の物差し(解釈)まで、指定した法律に従わせることを強調します。

    用法:

    主に 準拠法条項(Governing Law Clause) で使用されます。

    1. (包括的な準拠法指定): 契約の支配ルールと解釈ルールの両方を、特定の法律に準拠させる。

    例文(準拠法条項:Governing Law Clause から):

    This Agreement shall be governed by and construed in accordance with the laws of Japan, without regard to its conflict of law principles.

    (訳) 本契約は、抵触法の原則にかかわらず、日本法に準拠し、かつ同法に従って解釈されるものとする。

    【注記】

    • construed in accordance with: 〜に従って解釈される。
    • and で繋ぐことで、実務上の漏れをなくす重ね言葉(ダブル・フレーズ)の役割を果たしています。
  • be governed by

    訳:

    (~法)に準拠する、~法を準拠法とする

    意味合い:

    契約全体の成立、効力、解釈、および履行について、どの国の(またはどの州の)法律を最終的な判断基準とするかを定めます。国際取引において、予期せぬ法的解釈の不一致を防ぐための必須の表現です。

    用法:

    主に 準拠法条項(Governing Law Clause) で使用されます。

    1. (準拠法の指定): 抵触法の原則(どの国の法律を適用するかを決める法ルール)を排除し、特定の国の法律を準拠法とすることを定める。

    例文(準拠法条項:Governing Law Clause から):

    This Agreement shall be governed by the laws of Japan without regard to its conflict of law provisions.

    (訳) 本契約は、抵触法の原則にかかわらず、日本法に準拠するものとする。

    【注記】

    • without regard to: 〜にかかわらず。
    • conflict of law provisions: 抵触法の規定。これを排除しないと、日本法を選んだつもりが、日本の抵触法ルールによって他国の法律が適用されてしまうリスクがあるため、セットで記載されます。
  • be found to

    訳:

    ~と判明する、~と認められる、~と判断される

    意味合い:

    調査、監査、あるいは裁判などの結果として、ある事実(欠陥の有無など)が客観的に明らかにされることを指します。主観的な主張ではなく、第三者の判断などを経て事実として確定した状況を表現します。

    用法:

    主に 保証条項(Warranty Clause)遵守条項(Compliance Clause) で使用されます。

    (欠陥の認定と対応): 第三者機関により製品の欠陥が認められた(判明した)場合に、売主が交換義務を負うことを定める。

    例文(保証条項:Warranty Clause から):

    In the event that the Product is found to be defective by an independent third-party auditor, the Seller shall immediately replace the Product.

    (訳) 独立した第三者監査人によって製品に欠陥があると判断された(認められた)場合、売主は直ちに当該製品を交換しなければならない。

    【注記】

    • defective: 欠陥のある。
    • independent third-party auditor: 独立した第三者監査人。
  • be excused

    訳:

    (義務・責任などを)免除される、免責される

    意味合い:

    本来果たすべき義務を履行できなかった場合に、一定の正当な理由(不可抗力など)があるため、その不履行が正当化され、法的責任を問われない状態を指します。

    用法:

    主に 不可抗力条項(Force Majeure Clause) で使用されます。

    1. (履行義務の免除): 天災などで契約が履行できない場合、その期間中の履行義務を免除し、損害賠償責任も負わせないことを定める。

    例文(不可抗力条項:Force Majeure Clause から):

    Neither Party shall be liable for any delay or failure to perform its obligations hereunder and shall be excused from such performance to the extent that such delay or failure is caused by an event of Force Majeure.

    (訳) いずれの当事者も、本契約に基づく義務の履行の遅延または履行不能が不可抗力によって生じたものである限り、当該遅延または履行不能について責任を負わず、かつ、当該履行を免除されるものとする。

    【注記】

    • to the extent that: 〜の範囲において。
    • Force Majeure: 不可抗力。
  • be entitled to

    訳:

    ~する権利を有する、~を受ける資格がある

    意味合い:

    法律や契約に基づき、正当な権利として何かを要求したり、受領したりできる状態を指します。英文契約において「権利がある」と表現する際の最も標準的かつ強力な言い回しです。

    用法:

    主に 損害賠償条項(Damages Clause)支払い条項(Payment Clause) で使用されます。

    1. (救済手段の行使): 相手方の違反に対し、金銭賠償だけでなく差止命令(行為の停止)を求める権利を有することを規定する。

    例文(損害賠償条項:Damages Clause から):

    In the event of a breach of confidentiality, the Non-breaching Party shall be entitled to seek injunctive relief in addition to any monetary damages.

    (訳) 秘密保持義務の違反があった場合、非違反当事者は、金銭的損害賠償に加えて、差止命令による救済を求める権利を有するものとする。

    【注記】

    • injunctive relief: 差止命令による救済。情報の流出を止めるための裁判所命令などを指します。
    • monetary damages: 金銭的損害賠償。

  • be embedded in

    訳:

    ~に組み込まれる、~に組み込まれている

    意味合い:

    ある製品やソフトウェアが、他の製品の一部として一体化している状態を指します。ライセンス契約において、「単体での販売・利用は認めないが、特定のハードウェアに組み込まれた状態であれば利用を認める」といった範囲限定の文脈で多用されます。

    用法:

    主に ライセンス条項(License Clause)知的財産権条項(Intellectual Property Clause) で使用されます。

    1. (利用形態の制限): ソフトウェアを単独で複製・配布することを禁じ、特定のデバイスに組み込まれた形態でのみ使用を許可する。

    例文(ライセンス条項:License Clause から):

    The Licensed Software may only be used as embedded in the specific hardware product designated in Exhibit A.

    (訳) 本ライセンスソフトウェアは、別紙Aに指定される特定のハードウェア製品に組み込まれた状態でのみ使用することができるものとする。

    【注記】

    • designated in: 〜に指定された。
    • Exhibit A: 別紙A。

  • be eligible for

    訳:

    ~を受ける資格がある、~の対象である、~を受領する権利を有する

    意味合い:

    特定の条件やマイルストーンを達成した結果として、報酬や恩恵を受けるための法的な適格性を備えていることを指します。単に「もらえる可能性がある」のではなく、条件を満たせば当然にその対象となることを示します。

    用法:

    主に 報酬条項(Payment / Remuneration Clause)福利厚生・ボーナス規定 で使用されます。

    1. (成果報酬の発生): プロジェクトの特定段階(マイルストーン)を完了した際に、ボーナスの受領資格を得ることを定める。

    例文(報酬条項:Remuneration Clause から):

    The Service Provider shall be eligible for the bonus payment upon the successful completion of the Project Milestone 3.

    (訳) サービス会社は、プロジェクト・マイルストーン3を正常に完了した時点において、ボーナス報酬を受領する資格(権利)を有するものとする。

    【注記】

    • upon the successful completion: 正常な完了を条件として。
    • Milestone: マイルストーン。プロジェクトの節目となる重要工程です。

  • be deemed to be

    訳:

    ~とみなされる、~であると看做される

    意味合い:

    ある事象や状態について、真実がどうであるかにかかわらず、契約上の取り扱いを「~である」と確定させる表現です。特に「一定の手続き(書面化など)を踏まない限り、効果が発生したとはみなさない」といった、法的安定性を高めるための制約として機能します。

    用法:

    主に 権利放棄条項(Waiver Clause)通知条項(Notices Clause) で使用されます。

    1. (有効性の制限): 口頭での約束ではなく、正式な書面による署名がある場合に限り、権利放棄が有効であるとみなされることを規定する。

    例文(権利放棄条項:Waiver Clause から):

    Any waiver by a Party of any term or condition of this Agreement shall be deemed to be effective only if set forth in a written instrument executed by the waiving Party.

    (訳) 本契約のいずれかの条項または条件の当事者による放棄も、当該放棄を行う当事者が署名した書面による場合を除き、有効とみなされない(有効であるとみなされるのは、〜の場合に限られる)ものとする。

    【注記】

    • written instrument: 書面。
    • executed by: (署名等により)作成された、締結された。
    • only if: ~の場合に限って。