• as the case may be

    訳:

    状況に応じて、場合により、適宜、ケース・バイ・ケースで

    意味合い:

    複数の選択肢や可能性がある中で、「その時の状況に当てはまるもの」を自動的に選択・適用することを示す表現です。将来の不確定な要素に対して、契約書の記述を簡潔に保つために非常に便利です。

    用法:

    主に 通知条項(Notice Clause) や、役割分担の規定 において、複数の担当者や手続きのいずれかが適用される場面で使用されます。

    1. (宛先の選択): 通知の宛先を、その時の状況に応じてCEOまたはCFOのいずれかとすることを定める。

    例文(通知条項から):

    Any notice given hereunder shall be addressed to the Chief Executive Officer or the Chief Financial Officer, as the case may be.

    (訳) 本契約に基づく通知は、状況に応じて、最高経営責任者または最高財務責任者宛に送付するものとする。

    【注記】

    • as the case may be: 状況に応じて(いずれか適切な方へ)。二者択一や複数の状況がある場合に、その時々の正解を指す便利なフレーズ。
  • as soon as reasonably practicable

    訳:

    合理的に実行可能な限り速やかに

    意味合い:

    単に「直ちに(immediately)」とするのではなく、「実務上の準備や事情を考慮した上で、可能な限り早く」という柔軟性を持たせた期限の設定です。「速やかさ」を求めつつ、現実的に不可能な期限を強いないための配慮が含まれています。

    用法:

    主に 通知条項(Notice Clause)重大な事象の報告条項 において、遅延なく情報を共有すべき場面で使用されます。

    1. (重大な違反の通知): 契約違反が発生した際、合理的に実行可能な限り速やかに相手方に報告することを義務付ける。

    例文(通知条項から):

    The Party shall notify the other Party of the occurrence of any material breach as soon as reasonably practicable.

    (訳) 当事者は、重大な違反が発生した場合には、合理的に実行可能な限り速やかに相手方当事者に通知するものとする。

    【注記】

    • as soon as reasonably practicable: 合理的に実行可能な限り速やかに。単なる “as soon as possible” よりも、ビジネス上の「合理性」が判断基準に含まれるため、実務上の負担が考慮される。
    • material breach: 重大な違反。通知のトリガーとなる深刻な事態。
  • as set forth herein

    訳:

    本契約に規定する、本契約に定めるとおり

    意味合い:

    特定の条件、定義、または詳細なルールが、「この契約書の中」の別の場所で規定されていることを指し示すフレーズです。契約書の重複を避け、各条項間の整合性を保つための強力な参照ツールです。

    用法:

    主に 定義条項(Definition Clause) や、特定の条項を他の条項に関連付ける際の 参照条項(Reference Clause)で使用されます。

    1. (定義の引用): 特定の用語(例:ライセンス技術)の意味を、別の条文で規定された通りとすることを宣言する。

    例文(定義条項から):

    “Licensed Technology” shall have the meaning as set forth herein in Section 3.1.

    (訳) 「ライセンス技術」は、本契約第3条第1項に規定する意味を有するものとする。

    【注記】

    • set forth: 規定する、述べる。法務文書で「定める」を意味する代表的な表現。
    • herein: この契約書の中に。契約書の外部ではなく、内部に規定があることを強調する。
  • as reasonably required

    訳:

    合理的に要求された、合理的に必要とされる

    意味合い:

    一方当事者の主観的な判断ではなく、「客観的に見て妥当な範囲内」で必要性が認められる場合にのみ、対応を求めるという制限付きの義務を示す表現です。不当に広範な要求を防ぎつつ、契約の目的達成に必要な協力を確保するために使われます。

    用法:

    主に 協力義務条項(Cooperation Clause)追加手続条項(Further Assurance Clause) において、権利の完全な履行に必要な書類作成などを求める際に使用されます。

    1. (追加文書の交付): 本契約の効果を確実にするため、相手方が合理的に要求する追加の書類を交付する義務を定める。

    例文(協力義務条項から):

    Each Party shall execute and deliver such further documents and instruments as may be reasonably required by the other Party to give full effect to this Agreement.

    (訳) 各当事者は、本契約を完全に履行するために、相手方が合理的に要求する追加の文書および証書を作成し、交付するものとする。

    【注記】

    • as may be reasonably required: 合理的に要求される。単なる “required” よりも、要求内容の妥当性を問うことができるため、義務を負う側にとっての防衛策となる。
    • give full effect to this Agreement: 本契約を完全に履行する(効力を発揮させる)。追加的な協力が必要な目的を定義している。
  • as provided by law

    訳:

    法律の定めに従って、法令の規定により、法律により提供される

    意味合い:

    契約上の合意事項とは別に、適用される法令や規則による強制的な規定がある場合、それに従うことを明示する表現です。特に、本来は禁止されている行為(情報の開示など)を、法的義務に基づいて行う際の免責根拠として機能します。

    用法:

    主に 秘密保持条項(Confidentiality Clause) において、裁判所や行政機関からの命令に基づく「強制開示」を認める際の例外規定として使用されます。

    1. (法的開示の例外): 開示当事者への事前通知を条件に、法律の定めに従って秘密情報を開示することを許可する。

    例文(秘密保持条項から):

    The Receiving Party may disclose Confidential Information to the extent as provided by law, subject to prior written notice to the Disclosing Party.

    (訳) 受領当事者は、開示当事者への事前の書面による通知を行った上で、法律の定めに従って秘密情報を開示することができる。

    【注記】

    • to the extent as provided by law: 法律の定めに従って(定められた範囲内で)。法的な強制力がある場合に限定して義務を免除する。
    • subject to prior written notice: 事前の書面による通知を条件として。開示側が法的対抗措置を検討する機会を確保するための重要な条件。
  • as one’s sole obligation

    訳:

    唯一の義務として、これ以外の義務を負わないものとして

    意味合い:

    特定の不備や違反が発生した際、責任を負う側が果たすべき「唯一の」対応手段であることを明示する表現です。これにより、相手方は契約に定められた方法(例:修理や交換)以外の救済(例:損害賠償請求)を求めることができなくなります。これを排他的救済(Exclusive Remedy)と呼びます。

    用法:

    主に保証条項(Warranty Clause)責任制限条項において、責任の範囲を限定し、リスクをコントロールするために使用されます。

    1. (責任の限定): 製品の欠陥に対し、修理または交換を行うことが、売主が負う唯一の(これ以上の責任を負わない)義務であることを定める。

    例文(保証条項から):

    The repair or replacement of the defective products shall be the Seller’s sole obligation under this warranty.

    (訳) 欠陥品の修理または交換は、本保証に基づき売主が負う唯一の義務とする。

    【注記】

    • sole obligation: 唯一の義務。他に責任を広げないための強力な限定表現。
    • under this warranty: 本保証に基づき。この限定が適用される範囲を、特定の条項内に限定している。
  • as of date

    訳:

    ~現在、~付で、~時点の

    意味合い:

    特定の事実、状態、または合意が有効である「基準日(時点)」を特定するための表現です。契約書では、過去のある時点、締結時、または将来の特定の日を基準として物事を判断する際に不可欠です。

    用法 :

    主に表明保証条項(特定の時点での状態の保証)や、引渡し・履行条項(完了時点の確認)で使用されます。

    1. (基準時点の保証): 財務諸表が、本契約締結日現在において正確であることを保証する。(例文1)
    2. (完了状態の確認): 契約発効日時点で、必要な引渡しが完了していることを確認する。(例文2)

    例文1(表明保証条項から):

    The Seller represents and warrants that the financial statements are true and accurate in all material respects as of the date hereof.

    (訳) 売主は、本契約締結日現在において、財務諸表がすべての重要な点において真実かつ正確であることを表明し、保証する。

    例文2(引渡し条項から):

    As of the effective date of this Agreement, the Seller has delivered all the Initial Products.

    (訳) 本契約の発効日現在、売主はすべての初期製品を引き渡し済みである。

    【注記】

    • as of the date hereof: 本契約締結日現在。hereof は本契約を指す。
    • as of the effective date: 発効日現在。契約の効力が発生するタイミングを基準点としている。
  • as may be required

    訳:

    要求される場合は、必要とされる場合は、要求される限度において

    意味合い:

    法律、規則、または権限のある当局によって、特定の行為(特に情報の開示や手続き)が強制される状況を指します。当事者の意思ではなく、外部的な要因によって義務が生じる場合に使われます。

    用法:

    主に秘密保持条項の「例外規定」として、法令に基づく強制開示(Compelled Disclosure)の文脈で使用されます。

    1. (法的強制による開示): 法令や政府当局によって要求された場合、その範囲内で秘密情報を開示できることを定める。

    例文(情報開示条項から):

    The Receiving Party may disclose Confidential Information to the extent as may be required by law or a governmental authority.

    (訳) 受領当事者は、法令または政府当局の要請により要求された場合、その範囲内で機密情報を開示することができる。

    【注記】

    • to the extent as may be required: 要求される範囲内(限度)において。必要最小限の開示に留めるべきという制限を含んでいる。
    • governmental authority: 政府当局。裁判所や行政機関など、開示を命じる権限を持つ組織。
  • as may be necessary

    訳:

    必要に応じて、必要となる場合には、必要な範囲で

    意味合い:

    「将来、必要性が生じた場合にはその都度」というニュアンスを含む、柔軟な対応を求める表現です。as necessary よりも may be を伴うことで、現時点では確定していないが必要になる可能性がある状況を想定しています。

    用法:

    主に表明保証条項(Representation and Warranty Clause)に関連する情報提供義務や、協力義務条項で使用されます。

    1. (履行のための情報提供): 相手方の義務履行のために必要となる情報や書類を、その都度提供することを定める。

    例文(表明保証条項から):

    Each Party shall provide, as may be necessary, all information and documents required by the other Party to fulfill its obligations hereunder.

    (訳) 各当事者は、相手方が本契約に基づく義務を履行するために必要となるすべての情報および書類を、必要に応じて提供するものとする。

    【注記】

    • fulfill its obligations hereunder: 本契約に基づく義務を履行する。情報提供が必要となる目的を明示している。
    • as may be necessary: 必要に応じて。提供のタイミングや量が状況に依存することを柔軟に表現している。
  • as long as

    訳:

    ~である限り、~という条件で

    意味合い:

    ある状態が継続している間、またはある条件が満たされている間においてのみ、特定の権利が存続したり義務が発生したりすることを示す継続的な条件の表現です。

    用法:

    主にライセンス条項(License Clause)での使用権の維持や、支払い条項での継続的な支払い義務の定義に使用されます。

    1. (使用権の存続条件): 重大な契約違反がない限り、ライセンス技術を使用し続ける権利を有することを定める。(例文1)
    2. (支払いの継続条件): サービスが正常に運用されている限り、料金を支払い続ける義務を定める。(例文2)

    例文1(ライセンス条項から):

    The Licensee shall have the right to use the Licensed Technology as long as it is not in material breach of this Agreement.

    (訳) ライセンシーは、本契約に対する重大な違反がない限り、ライセンス技術を使用する権利を有するものとする。

    例文2(支払い条項から):

    Party A shall continue to pay the monthly fee as long as the service is fully operational.

    (訳) 本サービスが正常に運用している限り、当事者Aは月額料金を継続して支払うものとする。

    【注記】

    • material breach: 重大な(実質的な)違反。権利を失わせるトリガーとなる深刻な違反。
    • fully operational: 正常に運用している。継続的な支払いの前提となるサービスの状態。