訳:
準拠法条項
意味合い:
契約の解釈や効力の発生、紛争解決の際に、どこの国や州の法律を適用するかをあらかじめ合意しておく条項です。
法的解釈 (Legal Interpretation):
「私的自治の原則」に基づき、当事者が合意した法体系を契約のバックボーンとして確定させます。これが未定義だと、紛争時に「法の抵触(Conflicts of Laws)」の問題が生じ、どの国の法を適用すべきかの争いだけで多大なコストがかかるリスクがあります。
実務のヒント (Practical Tip):
日本企業間の取引では「日本法」が一般的ですが、国際取引では、中立的な法域(英国法、ニューヨーク州法など)や、取引の実態に即した慣習が確立されている法域を選択することが重要です。
類似・関係する用語との違い:
- Jurisdiction Clause(裁判管轄条項) との違い:
「どの法を使うか」と「どの裁判所で争うか」は別物です。セットで規定されますが、混同しないよう注意が必要です。 - Arbitration Clause(仲裁条項) との違い:
裁判ではなく仲裁で解決する場合でも、仲裁判断の基準となる実体法として Governing Law Clause が必要となります。
用法:
主に一般条項(General Provisions)の一部として、契約の最終盤に配置されます。契約全体の「法的解釈の基盤」を確定させる役割を持ちます。
例文(Governing Law Clause:準拠法条項):
【準拠法条項(Governing Law Clause)より】
This Agreement shall be governed by and construed in accordance with the laws of Japan, without regard to any conflict of law principles that would result in the application of the laws of another jurisdiction.
(日本語訳)
本契約は、他国の法律の適用を生じさせるいかなる法の抵触に関する原則にかかわらず、日本法に準拠し、同法に従って解釈されるものとする。
例文の注記:
- without regard to:~にかかわらず。法の抵触に関する複雑な解釈を排除し、選択した法律をストレートに適用させるための文言です。
- application of the laws:法律の適用。特定の法体系がその事案を規律することを指します。
- another jurisdiction:他国の管轄権(法域)。選択した法以外の法律が紛れ込むことを防ぐ意図があります。