• confidentiality obligation

    訳:

    秘密保持義務、守秘義務

    意味合い:

    当事者が秘密情報を漏らさないように負う法的な「義務」そのものを指します。

    ※ 比較解説(実務的深掘り):

    Confidentiality Clause との比較: Clause は「条項(文章)」を指し、Obligation はその条項によって生じる「法的な縛り(義務)」を指します。実務では、この義務を従業員や再委託先にも遵守させる責任(Back-to-back義務)を規定する文脈でよく使われます。

    用法:

    主に 秘密保持条項(Confidentiality Clause) 内で使用されます。

    1. (従業員への遵守義務): 会社の従業員に対しても、本契約上の秘密保持義務を遵守させる責任を負うことを定める。

    例文(秘密保持条項:Confidentiality Clause から):

    The Receiving Party shall ensure that its employees are aware of and comply with the confidentiality obligation set forth in this Agreement.

    (訳) 受領当事者は、その従業員に対し、本契約において規定される秘密保持義務を周知させ、かつ、これを遵守させなければならないものとする。

    【注記】

    • set forth in: ~に規定された、~に掲げられた。
    • ensure that: ~であることを確実にする。
  • Confidentiality Clause

    訳:

    秘密保持条項

    意味合い:

    契約を通じて開示される秘密情報をどのように取り扱うべきかを定めた条項です。情報の「使用目的の限定」「開示範囲の制限」「返還・破棄の義務」などが盛り込まれます。

    ※ 比較解説(実務的深掘り):

    NDA(秘密保持契約)との比較: NDA はそれ自体が独立した契約書ですが、Confidentiality Clause は売買契約や業務委託契約などの主契約の中に組み込まれた一箇条を指します。内容はほぼ同様ですが、主契約の一部として「契約終了後の存続期間」などが重要になります。

    用法:

    主に 一般条項(General Provisions) や、独立した 秘密保持(Confidentiality) セクションで使用されます。

    1. (第三者開示の禁止): 秘密保持条項に基づき、相手方の承諾なく第三者へ情報を漏洩することを禁じる。

    例文(秘密保持条項:Confidentiality Clause から):

    The Receiving Party shall maintain the Confidential Information in strict confidence and shall not disclose it to any third party without prior written consent of the Disclosing Party.

    (訳) 受領当事者は、秘密情報を厳重に管理するものとし、開示当事者の事前の書面による承諾なく、いかなる第三者に対してもこれを開示してはならない。

    【注記】

    • in strict confidence: 厳重に、極秘に。
    • prior written consent: 事前の書面による承諾。(実務上、口頭の合意を防ぐための重要フレーズ)
  • confidentiality

    訳:

    秘密保持、機密性、守秘

    意味合い:

    情報を秘密として保ち、許可なく開示しない「状態」や「義務」そのものを指します。

    ※ confidential information との比較: confidential information は秘密の「中身(対象)」を指し、confidentiality はその秘密を「守ること(義務・状態)」を指します。

    用法:

    主に 秘密保持条項(Confidentiality Clause / Confidentiality Agreement) で使用されます。

    1. (義務の維持): 受領した情報の秘密保持(機密)を維持し、第三者への漏洩を防ぐ義務を課す。

    例文(秘密保持条項:Confidentiality Clause から):

    Each party shall maintain the confidentiality of all proprietary information received from the other party and shall not disclose it to any third party.

    (訳) 各当事者は、相手方から受領したすべての所有権のある情報の機密を保持するものとし、これをいかなる第三者にも開示してはならない。

    【注記】

    • maintain: ~を維持する、保持する。
    • proprietary information: 所有権のある情報、企業秘密。
  • confidential information

    訳:

    秘密情報、機密情報

    意味合い:

    契約当事者間で開示される情報のうち、「外部に漏らしてはならない」と合意された情報です。

    ※ 比較解説(実務的深掘り):

    proprietary information との比較: proprietary information は「所有権のある情報(企業秘密)」という意味合いが強く、confidential information は「秘密として守るべき情報」という「扱い」に重点があります。実務上はほぼ並記、あるいは同義として扱われます。

    用法:

    主に 秘密保持条項(Confidentiality Clause) で使用されます。

    1. (使用目的の限定): 秘密情報を、定められた目的(Purpose)以外に使用することを固く禁じる。

    例文(秘密保持条項:Confidentiality Clause から):

    The Receiving Party shall use the Confidential Information solely for the Purpose and shall not use it for any other purpose whatsoever.

    (訳) 受領当事者は、秘密情報を本目的のためにのみ使用するものとし、いかなる理由があっても、その他の目的のためにこれを使用してはならない。

    【注記】

    • solely for the Purpose: (契約で定められた)目的のためだけに。
    • whatsoever: (否定を強調して)いかなる~も…ない。
  • confer

    訳:

    (権利、利益、地位などを)付与する、授ける

    意味合い:

    法的な権利や利益を特定の対象に「与える」ことを指すフォーマルな言葉です。

    ※ give との比較: give は日常的ですが、契約書では「法的な根拠に基づいて権利を授与する」という重みを持たせるために confer が使われます。特に「第三者の権利否定」の文脈で頻出します。

    用法:

    主に 第三者受益者の排除条項(Third Party Rights Clause / Miscellaneous Clause) で使用されます。

    1. (権利の限定): 契約当事者以外の第三者に対して、いかなる権利も付与しないことを明示する。

    例文(一般条項:Miscellaneous Clause から):

    The provisions of this Agreement are for the sole benefit of the Parties and their successors, and they will not be construed as conferring any rights to any Third Party.

    (訳) 本契約の規定は、当事者およびその承継人に対する利益のみを対象しており、第三者に権利を付与するものとは解釈されない。

    【注記】

    • sole benefit: 唯一の利益(独占的な利益)。
    • be construed as: ~と解釈される。
  • conduct

    訳 :

    ①(動詞)実施する、行う、②(名詞)行為、遂行、運営

    意味合い:

    特定の業務や調査などを「規律を持って進めること」を指します。名詞としては、事業を行っているその「プロセスや行為そのもの」を指します。

    用法:

    1. (能動的なアクション): 監査条項(Audit Clause) 等で、調査を「実施する」際に動詞として使用。
    2. (事業の運営状態): 明保証条項(Representations and Warranties Clause) 等で、事業の「遂行(運営)」が適法であることを示す際に名詞として使用。

    例文1(監査条項:Audit Clause から:①実施する、行うの意味)

    The Customer shall have the right, upon reasonable prior notice, to conduct an inspection of the Service Provider’s facilities and records.

    (訳) 顧客は、合理的な事前の通知を行うことにより、サービスプロバイダーの施設および記録の調査を実施する権利を有するものとする。

    例文2(表明保証条項:Representations and Warranties Clause から:②行為、遂行の意味):

    The Company has at all times operated in compliance with all applicable laws and regulations in the conduct of its business operations.

    (訳) 会社は、自社の事業運営の遂行にあたり、常にすべての適用法令および規制を遵守して事業を行ってきたことを表明する。

    【注記】

    • upon reasonable prior notice: 合理的な事前の通知により。
    • business operations: 事業運営、業務活動。

  • Conditions Clause

    訳:

    条件条項

    意味合い:

    契約全体の効力発生や、特定の取引(クロージング)を完了させるために「満たされるべき要件」をまとめた条項です。M&Aや不動産売買では、この条項の充足がビジネスの成否を分ける非常に重要な役割を果たします。

    用法:

    主に クロージング条件条項(Conditions to Closing)取引完了条項 で使用されます。

    1. (取引実行の前提): すべての条件(Closing Conditions)が満たされない限り、取引を完了させる義務が生じないことを規定する。

    例文(クロージング条件条項:Conditions to Closing から):

    The obligation of the Buyer to consummate the transactions contemplated by this Agreement is subject to the satisfaction or waiver, as of the Closing Date, of the following conditions (the “Closing Conditions“).

    (訳) 本契約に定める取引を完了させるという買主の義務は、クロージング日において、以下の各条件(以下「クロージング条件」という。)が充足されていること、または買主によって放棄されていることを条件とする。

    【注記】

    • consummate: (取引などを)完了させる、完成させる。
    • subject to the satisfaction or waiver: (条件の)充足または放棄を条件として。
  • conditions beyond one’s control

    訳:

    やむを得ない事由、不可抗力的な状況

    意味合い:

    当事者が「どれほど注意を払っても制御できない外部的な状況」を指します。天災、戦争、政府の規制などがこれに該当し、義務不履行の責任を免除される正当な理由となります。

    ※ 比較解説(実務的深掘り):

    force majeure との比較: force majeure は「不可抗力」という法律用語そのものですが、conditions beyond one’s control はその「本質的条件(支配できないこと)」を具体的に説明するフレーズです。実務上は、不可抗力の定義としてこの表現が必ずと言っていいほどセットで使われます。

    用法:

    主に 不可抗力条項(Force Majeure Clause) で使用されます。

    1. (免責の根拠): 遅延や不履行がやむを得ない事由によるものである場合、損害賠償責任を免除する規定で使用される。

    例文(不可抗力条項:Force Majeure Clause から):

    Neither party shall be liable in damages for any delay or default in performing hereunder, if such delay or default is caused by conditions beyond its control.

    (訳) いずれの当事者も、やむを得ない事由により本契約に基づく義務の履行が遅延し、または履行不能となった場合、その遅延または不履行について損害賠償責任を負わないものとする。

    【注記】

    • be liable in damages: 損害賠償責任を負う。
    • delay or default: 遅延または不履行(履行不能)。
  • conditions

    訳:

    ①(取引・契約の)条件、②事情、状況、状態

    意味合い:

    契約上の個々の「条項・条件(terms and conditions)」だけでなく、周りの環境や物の「状態」そのものを指す場合もあります。

    用法:

    1. (物の状態): 引き渡し条項(Delivery Clause) 等で、商品が良好な「状態」にあることを指す。
    2. (外部の環境): 不可抗力条項(Force Majeure Clause) 等で、悪天候などの避けることができない「事情・状況」を指す。

    例文1(引き渡し条項:Delivery Clause から:①状態・条件の意味):

    The Buyer shall inspect the Goods upon delivery to ensure that they are in good conditions and conform to the agreed specifications.

    (訳) 買主は、本商品が良好な条件(状態)にあり、かつ合意された仕様に適合していることを確認するため、引渡し時に検収を行うものとする。

    例文2(不可抗力条項:Force Majeure Clause から:②事情・状況の意味):

    Neither party shall be liable for any failure to perform its obligations due to adverse weather conditions or other causes beyond its control.

    (訳) いずれの当事も、悪天候の状況または自己の管理を超えたその他の原因による義務履行の不全について、責任を負わないものとする。

    【注記】

    • conform to …: ~に適合する、~に合致する。
    • adverse weather: 悪天候(逆境の天候)。
    • beyond its control: (その当事者の)管理を超えた、不可抗力的な。
  • condition precedent

    訳:

    前提条件、停止条件

    意味合い:

    ある契約義務が発生したり、契約そのものが効力を持ったりするために、あらかじめ満たされていなければならない条件を指します。

    ※ 比較解説(実務的深掘り):

    condition subsequent(解除条件)との比較: condition precedent が「満たされたら効力が出る」のに対し、condition subsequent は「満たされたら効力が消える」条件を指します。M&Aや大規模な融資契約では、この前提条件(CP)の充足が取引完了(クロージング)の鍵となります。

    用法:

    主に 支払い条項(Payment Clause)クロージング条項 で使用されます。

    1. (義務発生のトリガー): 商品の納入が完了することを、代金支払義務発生の前提条件とする。

    例文(支払い条項:Payment Clause から):

    The obligation of the Buyer to pay the Purchase Price is subject to the condition precedent that the Seller delivers the Goods in accordance with the specifications.

    (訳) 買主が購入代金を支払う義務は、売主が仕様書に従って本商品を納入することを前提条件とする。

    【注記】

    • is subject to …: ~を条件とする、~に従う。
    • in accordance with …: ~に従って、~に合致して。