he or she, he/she

その者

意味合い

特定の個人を指す際の代名詞ですが、性別を限定しない(ジェンダーニュートラルな)表現として使われます。日本語の契約実務では「彼または彼女」とは訳さず、「その者」や「当該個人」、あるいは役職名で表現するのが通例です。

法的解釈 (Legal Interpretation)

英米法における「解釈原則(Construction)」の一つとして、単数形は複数形を含み、男性名詞は女性名詞を含む(およびその逆)とされることが一般的です。本表現は、それを文中で明示的に配慮した形となります。

実務のヒント (Practical Tip)

「彼または彼女」という直訳は日本語の契約書として極めて不自然です。文脈に応じて、「当該従業員」「当該個人」「当該第三者」、あるいは単に「その者」と、日本の実務に即した呼称に言い換えることが重要です。

類似・関係する用語との違い

  • they(彼ら)との関係
    最近の英文契約では、単数形の代名詞としても they を使うことが増えていますが(単数のthey)、意味するところは he or she と同じく「性別を特定しない個人」です。
  • the Party(当事者)との関係
    he or she が「個人」を指すのに対し、the Party は法人(会社)を指すことが多いため、主体の性質によって使い分けられます。

用法

主に Confidentiality(秘密保持条項)Employment Agreement(雇用契約)Consulting Agreement(業務委託契約) など、「個人の行動や義務」を規定する文脈で使われます。

例文(he or she, he/she:その者)

【秘密保持条項(Confidentiality)より】
Each Employee shall maintain the confidentiality of the Information, and if he or she discloses such Information without prior consent, he or she shall be liable for any damages resulting from such disclosure.

(日本語訳)
各従業員は、情報を秘密に保持するものとし、事前の承諾なく当該情報を開示した場合には、当該従業員(その者)は、当該開示から生じるいかなる損害についても責任を負うものとする。

例文の注記

  • Each Employee各従業員。he or she が指し示す先行詞(具体的な主体)です。
  • without prior consent事前の承諾なく。開示が違法となる条件を規定しています。
  • be liable for any damagesいかなる損害についても責任を負う。義務違反の結果として生じる法的責任を明確にしています。